INTERVIEW | プロダクト
2014.09.19 18:08
第8回は、アクシスビル4階にデザインミュージアム兼オフィスを構えるJIDA。唯一のデザインの全国組織として発足した当協会は、創立62年を迎えさらなる発展を目指し活動を続けています。事務局長の山口正幸さんにインタビューしました。
JIDAのこれまでの活動について教えていただけますか。
JIDAはインダストリアルデザインの職能の確立を目指し1952年に創設された日本で最初にできたデザイン組織です。全国のフリーランス、インハウス(企業内)デザイナー、またデザイン教育やデザイン振興関係者など、インダストリアルデザインに関わる会員たちが力をあわせて、さまざまな活動を活発に行ってきています。
60年以上にわたる歴史の中で特に、1973年に東京と京都、1989年には名古屋において、国際インダストリアルデザイン団体協議会(ICSID)による国際会議を開催したことが、日本のインダストリアルデザイン発展の大きなきっかけとなりました。また1999年には「JIDAミュージアムセレクション」をスタートし、2012年には、創立60周年を迎えて公益社団法人化したことにより、以前よりも幅広く社会のために活動していく協会となりました。
会場 アクシスギャラリー(アクシスビル4F)
「JIDAミュージアムセレクション」について詳しく教えていただけますか。
プロダクトデザインも絵画などのように文化資産として残していったほうがよいのではないかということで「JIDAミュージアムセレクション」という活動が始まりました。年度ごとに優れた製品を選定し収蔵しています。また発表の場として、展覧会を開催しています。15回目となった今年は「美しく豊かな生活をめざして」というテーマで27商品を選定・展示しました。エコ、ユニバーサルデザイン、エンジョイ、コンフォート、ヘルシー、フェイバリットなど、潤いある生活に欠かせないテイストを持ち合わせたモノとデザインとの関わりを多くの方にご覧いただきました。
その他にどのような活動をされていますか。
デザイナーのためのツールとして、製品の色や表面処理を検討したり指定する場面での使用を想定した素材サンプル集などを頒布しています。またデザイン実務からマネジメント、関連手法や技術まで、商品開発に関わる人の標準知識としての書籍なども手がけています。
『JIDAスタンダードサンプルズ1』(34,000円 全58種類 12ページ)、『JIDAスタンダードサンプルズ2』(38,000円 全50種類 10ページ)
近々イベントはありますか?
9月26日(金)18:30〜20:30(18:00開場)に「デザイン思考のカタチ」というフォーラムを東京ミッドタウン、デザインハブ内、インターナショナル・デザイン・リエゾンセンターで開催します。また10月24日(金)には、14:00〜18:50(13:30開場)アクシスギャラリーで「デザイン事務所の歩みと新たな一歩」というセミナーを行います。デザイン事務所の実態について知ることができるおもしろい企画です。ぜひご参加ください。
『プロダクトデザインー商品開発に関わるすべての人へ』(JIDAプロダクトデザイン編集委員会 著 3,200円)
最後にメッセージをお願いします。
JIDAでは、海外も含めて多くのデザイナーと出会うことができます。フリーランスの方など、1人ではできないことを会員と一緒にできますし、業界情報や人脈づくりには最適の協会といえるでしょう。ご興味ある方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
JIDAオフィス
定休日 土曜・日曜・祭日
連絡先 Tel. 03-3587-6391 FAX. 03-3587-6393
ホームページ http://www.jida.or.jp/
この連載では、東京・六本木のアクシスビルのショップの皆さんにお店のコンセプトについて語っていただきます。前回までの記事はこちら。