「小島有香子 積層・研磨」
ーー富山ガラス作家協会展2014より

積層硝子皿「霽月」(積層・研磨 H72/ W355/ D355mm)

自然の光をテーマに、積層硝子という手法を用いることで、色と光のグラデーションを表現しています。日常では窓ガラスなどに使われる建築資材の板ガラスを使い、何層にも貼り合わせて削り、断面の模様や面の重なりをつくり出します。シンプルな形に断面の模様と色の濃淡・奥行きが加わることで、より深みのある作品に仕上がっています。季節の移ろいや物事の重なり・視点による見え方の変化などの趣を感じていただけたら幸いです。『霽月』…雨が上がった後の澄み切った月。曇りが無くさっぱりとした心境。

小島有香子/2001年多摩美術大学 立体デザイン専攻 クラフトデザイン専修 ガラスコース卒業。06年富山ガラス造形研究所 研究科修了。07年『国際ガラス展・金沢2007』第10回展記念特別賞、『第五十四回 日本伝統工芸展』高松宮記念賞。11 年『第4回 現代ガラス大賞展・富山2011』大賞。
ykk27glassyukakok@yahoo.co.jp

この連載は、去る3月に六本木のアクシスビル地下1階シンポジアで開催された富山ガラス作家協会展2014「ガラスが繋ぐ、人、未来」に参加した9名の作家の皆さんに、ご自身の作品とコンセプトについて語っていただきます。

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