INTERVIEW | インテリア
2014.05.29 18:09
アクシスビルのオープン以来33年、3階にショップを構えてきたトムス・ガーデン。グリーンコーディネートの先駆者である、こだわりのオーナー、高山恒久さんにインタビューしました。
トムス・ガーデンのお仕事について教えてください。
今年で創業40年になります。造園の設計、施工、管理からインドアプランツのコーディネートまで、植物を環境に合わせてトータルにご提案しています。お客様は個人邸からオフィス、店舗、ホテル、大型商業施設まで幅広い。こちらから提案する場合もありますが、あくまでもお客様の好みが大事だと思っています。出来上がって毎日見るのはお客様なので。僕がやることはあくまでもお客様の満足をどうお手伝いするかに尽きます。
この仕事を始められたきっかけについて教えていただけますか。
建築家の方々と関わりがあったのですが、話をするなかで、無機質な建材ばかり使用する現代建築には、有機的な植物が求められるのではないかと考えたのです。そこにマーケットがあると思いました。僕は、1970年代前半からすでに物事をエコロジカルに考えなければいけないと感じ取っていましたし、土をいじって植物を観察し変化を見ることにより、自分が生きていく、変わっていくということを感じられるのではないかと考えていたのです。
植物を選ぶ基準は?
特に根拠のようなものはなく、自分がいいと思うものを選んできました。1970年代後半に、当時まだ珍しかったパキラを本格的に市場に出して大流行しました。パキラだけではなく、シルクオレンジ、ストレチア・ノーリーフのような樹形や葉に特徴があるものなど、十数種類の商品開発を行いました。それらも「こんなのがあったらいいのではないか」と思ったからです。なぜ、これを選んだのかと聞かれても、あくまでも感覚なので説明しきれません。僕はこれまで特別な師匠がいたわけではありませんし、自分で失敗しながら学んできました。あくまでも独学。このアクシスビルにあるオリーブの木も、今のように使われるようになる前、1980年代前半に四国から持ってきたんです。それも「いいなあ」と思ったから。
1つ言えるのは、自分自身好奇心が旺盛で、植物だけではなく、衣・食・住・音楽など、ライフスタイルにこだわりもって生きてきたことが、植物を選ぶ基準になっていると思います。
高山さんの今後は?
生涯、現役現場。やはり現場が面白い。植えたものがどうなっていくかを見たり、長く付き合った人の人生を見たりと。最後は人だと思うので、これからも仕事がご縁で多くの人に出会いたいと思います。
人を取り巻く自然の摂理や諸現象。それらを植物や土を通して理解したいという思いからトムス・ガーデンは誕生しました。植物はそれぞれの本質や習性を理解して接することが大切。トムス・ガーデンのグリーンへの愛情と尊敬はその丁寧なメンテナンスにも貫かれています。ユニークでこだわりのオーナーがいるトムス・ガーデンにお気軽にご相談ください。
トムス・ガーデン
営業時間 13:00〜18:00
定休日 土曜・日曜・祭日
連絡先 Tel. 03-3587-0018
この連載では、東京・六本木のアクシスビルのショップの皆さんにお店のコンセプトについて語っていただきます。前回までの記事はこちら。