NEWS | 展覧会
2014.01.23 14:43
「メイド・イン・ジャパン南部鉄器 −伝統から現代まで、400年の歴史−」が、パナソニック 汐留ミュージアムで開かれている。
▲(写真)左手前は「櫛目丸形鉄瓶」15代鈴木盛久 熊谷志衣子(1991年)
「第1部 南部鉄器の歴史 その発展と逆境」では、盛岡藩主・南部氏の庇護のもと発展してきた歴史を、江戸・明治・大正、そしてブルーノ・タウトが訪れた1930年代(昭和)に遡って紹介。現在の丹精な形や繊細な文様とは異なる、伸びやかでダイナミックな南部鉄器を見ることができる。
▲手前は「一繋馬灰皿」松橋宗明 台山(大正)
▲「亀甲形鉄瓶」小泉仁左衛門(昭和)
続く「第2部 南部鉄器の模索・挑戦といま」では、カラーポットを生み出し、海外に南部鉄器を広めた岩鋳や、女性釜師・熊谷志衣子の感性が光る鈴木盛久工房、モダンな作風でインテリアショップでも人気の釜定工房といった、現代の南部鉄器を多数展示。8つの工房の作品を一堂に集めることによって、それぞれの挑戦と作風を浮かび上がらせている。
▲オーナメント各種。釜定工房 宮昌太朗(1965年)
▲数々のカラーポットは、岩鋳とアンシャンテ・ジャポンとのコラボ作品(2006〜09年)
そして「第3部 現代の生活における南部鉄器」では、柳 宗理の作品を集めてダイニングキッチンを演出したり、内田 繁の茶室「行庵」を再現するなど、南部鉄器から温かな湯気が立ちのぼる様子がイメージできるような空間展示となる。
鐘や武器類の鋳造に端を発し、やがて茶釜がつくられ、さらに釜を小さくしてツルをつけたことで鉄瓶が生まれ、一般へと広まっていった南部鉄器。常に変化しながら暮らしに寄り添い、今、再び注目を集めている理由が、会場に並ぶさまざまな作品から見て取れて興味深い。
▲柳 宗理はグリルパンや浅鍋、深鍋をデザイン(2003年)
▲内田 繁の茶室「行庵」には、釜定工房の宮 伸穂とともにつくった釜「四方切合」(2001年)があしらわれている
▲展覧会の最後は、小さな鉄鍋を中心とした、堀井和子によるテーブルコーディネイト
「メイド・イン・ジャパン南部鉄器 −伝統から現代まで、400年の歴史−」
会 期 2014年1月11日(土)~3月23日(日)
10:00〜18:00(入館は17:30まで)
水曜休館
会 場 パナソニック 汐留ミュージアム
入館料 一般:700円 大学生:500円 中・高校生:200円 小学生以下:無料
鑑賞券プレゼント
5組10名様に、鑑賞券をプレゼントいたします。
件名に「jiku読者プレゼント 南部鉄器」と明記のうえ、お名前、ご職業、住所、電話番号とともに、axismag@axisinc.co.jpまでお申し込みください。
締切は、1月28日(火)。応募多数の場合は抽選のうえ、当選者の発表はチケットの発送をもってかえさせていただきます。