NEWS | 展覧会
2013.11.07 18:19
東京国立近代美術館(MOMAT)で、「現代のプロダクトデザイン-Made in Japanを生む」が始まっている。全国各地の伝統工芸や手工業と製品開発をするだけでなく、流通やブランドの確立といった事柄にも時間をかけて取り組む、産地に寄り添うようなデザイナーの作品を一堂に集めている。
参加デザイナーは、大治将典、小泉 誠、城谷耕生、須藤玲子を中心に、大治のディレクションによる「センヌキデザインプロジェクト」から小野里奈、増田尚紀、山崎 宏、山田佳一朗、吉田守孝。
ギャラリー4の限られたスペースではあるが、陶磁器、テキスタイル、漆器、木竹工品、金工品といった日本の豊かな手仕事を再発見させてくれるだけでなく、今の暮らしに密接な多数のプロダクトを一堂に見ることができる点でも見応えがある。
ただ残念なのは、さまざまな地場産業のつくり手や、その製品づくりに欠かすことのできない技術といったものが、展示からは読み取れないことだ。同時に、展示作品に触れてはいけないため、質感や蓋の開閉といった収まり具合、重さなどを体感することができないのは残念だ。美術館ゆえに仕方がないのかもしれないが、日用品としてデザインされたものだからこそ、触れることのできる展示ならば、さらに鑑賞者の理解は深まるのではないだろうか。
とはいえ、デザイン展を継続的に開いているMOMATが、これまでのなかで最も「今」にフォーカスした本展。いつか全館を使った大規模なデザイン展も開催してほしいと思った。
会 場 東京国立近代美術館 ギャラリー4
会 期 11月1日(金)~2014年1月13日(月)
10:00〜17:00(金曜日は20:00まで)
*月曜休館
観覧料 一般420円 大学生130円
*無料観覧日 12月1日(日)、2014年1月2日(木)、1月5日(日)
アーティストトーク 城谷耕生 11月2日(土)
大治将典 11月23日(土・祝)
小泉 誠 11月30日(土)
須藤玲子 12月14日(土)
*各日とも15:00〜16:00、申込不要、参加無料(要観覧券)