NEWS | 建築
2013.10.22 15:24
『プレ・デザインの思想 』
小野田泰明 著(TOTO出版 1,470円)
建築計画者である小野田泰明が研究と実践から導き出した、“より良い建築空間を実現するための11のセオリー”。本書はそのセオリーに基づいて語られる建築計画の指南書であるとともに、日本では数少ない建築計画者の職能を解説する1冊である。空間に求められる機能やそのあり方について、人が空間を認識しその行動を決定づけるメカニズムや建築計画の歴史、そして国内外の建設事情を交えながら、「せんだいメディアテーク」などの具体的な計画プロセスを例にとり、竣工後に行った調査結果とあわせてわかりやすく解説している。誰のための建築なのか? 建築作品と社会をつなぐプレ・デザイナーとして、人間と空間の関係を構築する建築計画実践の意義を問う。128×188mm、184ページ。
以下、目次より;
第1章 空間は、ひとの行動によって切り開かれる。
第2章 ひとの行動と空間の状況は相互浸透的なものである。
第3章 機能は、空間を操作可能な状態に縮減する発明である。
第4章 ダイヤグラムや面積表は、機能を建築に定着する、計画の有効な道具である。
第5章 ダイヤグラムは、便利だが道具に過ぎない。道具に使われてはならない。
第6章 空間で、ひとを自由に操ることはできない。
第7章 良い空間は、ひとをつなげ、コミュニティの基盤となる。
第8章 良い空間の裏側には、ちゃんとした運営が存在する。
第9章 良い空間は、良い計画プロセスによって、初めて成就する。
第10章 良い計画プロセスは、社会における縦と横の信頼によって支えられている。
第11章 良い計画プロセスには、しっかりした職能とそれを社会に位置付ける仕組みが不可欠である。 ほか