AXIS 162号は3月1日発売です。

カバーインタビュー 鈴木康広 (アーティスト)
表紙の撮影では「けん玉は失敗しないと見ているほうが面白くない」と言いながら、さまざまな技を披露してくれた鈴木康広氏。手にしたけん玉は、自身の作品「りんごのけん玉」(2003年)である。本誌連載「まばたきの記憶」(今号は休載)でもお馴染みの鈴木氏に、アートとデザインについて、また作品づくりの技術や着想法について語ってもらった。

特集 演劇空間に見る発想の自由
昨今、従来以上に、デザイナーや建築家が演劇空間の構築に携わる例が増えてきている。まず演出ありき、といった空間づくりではなく、なかには劇場などの既存の枠にとらわれることなく、自由な発想によって演出そのものを変えてしまう例も多い。演劇に関わるクリエイターたちは、空間をどのようにとらえているのか。そこには、創作に携わる他分野の人間にとっても大きなヒントがあるはずだ。

特集2 山口情報芸術センターの10年とこれから
2013年に10周年を迎える山口情報芸術センター[YCAM]は、メディアテクノロジーと身体をめぐる芸術表現を生み出すプラットフォーム。作品紹介に止まらず、オリジナル作品の制作・発表を行うという特色を持つ。ここでは研究開発チーム「YCAM InterLab」を中心とする制作体制と、メディアリテラシーを主眼に据えた教育普及に焦点を当て、YCAMの特異性に迫る。

匠のかたち 押絵羽子板
羽子板という限られたスペースの中で、歌舞伎役者の躍動感ある舞台姿を生き生きと再現する押絵羽子板。押絵の技法と羽子板が融合したもので、江戸時代後期の文化・文政の頃に生まれ、歌舞伎の発展とともに庶民の間で人気を博してきた。まるで舞台から役者が飛び出てくるかのような臨場感を逆三角形の板に閉じ込めるのが、職人の腕の見せ所である。江戸の技を今に伝える、東京・向島の鴻月を訪ねた。

オピニオン 坂本龍一(音楽家・作曲家)
音楽活動の傍ら、地方都市における複数の芸術祭の芸術監督や、森林保全団体「more trees(モア・トゥリーズ)」など、さまざまなプロジェクトを抱える坂本龍一氏。多彩な活動と創作はどう結びつくのか。1970年代から先端的なテクノロジーを活用してきたなかで、関心の軸はどこにあるのか。そして変革の時期を迎える世界に対し、アートやデザインの領域はどう関わることができるのか。率直な思いを聞いた。

トピックス 統合による革新、ソニーが推進する新たなUXデザイン
デジタル情報機器の世界は、OSとハードウェアによる囲い込みの時代から、コンテンツとユーザー体験(UX)を軸とする差別化の時代へと大きく舵を切りつつある。この転換期を見据えて、ソニーは大胆かつ繊細なUXデザイン改革に乗り出している。

トピックス「HOUSE VISION 2013 東京展」ディレクター 原 研哉氏インタビュー
「家」をさまざまな産業の交差点と見立て、新たな産業の覚醒を目指すプロジェクト「ハウスビジョン」。2011年からさまざまな分野の企業や専門家がシンポジウムに集い、未来のエネルギーや移動、家電のあり方について対話を重ねてきた。その成果を幅広く共有するためのエキシビションが3月2日から24日まで、お台場で開催される。同プロジェクトの世話人であり展覧会のディレクターを務める原 研哉氏にエキシビションの目的や内容について話を聞いた。

その他トピックス
世界のデザインインダストリーをネットワーク化—デザイン・アンバサダー・プロジェクト
“Made and Designed in Taiwan”で世界に攻勢をかける台湾ブランド

その他連載
ザ・プロトタイプ グラディエ「gp1」
廣村正彰のJunglin 「個性って欠陥?」
東京土木LIFE 「外見よりも内面を」
本づくし・書評  寺尾 玄/渡邉康太郎/深澤直人
産学共同の正しいやり方 「名古屋芸術大学とラッキー工業」
クリエイターズワーク&ソウル 丸山 正/原田祐馬 ほか

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