「黒河内真衣子さんに聞くPVCの魅力」

現在作品募集中の「塩ビものづくりコンテスト PVC Design Award 2012」今回は、ブランド「mame」で、PVCを使った魅力的なバッグやアクセサリーを発表し続けているファッションデザイナーの黒河内真衣子さんにお話をうかがった。

ーーPVC(塩ビ)を使うようになったきっかけについて教えてください。

日常の中でよく目にするPVCのシートですが、それを東急ハンズで見つけて、なにか面白いものになるかもと思い1メートル購入したのが最初です。

ーーPVCのどういった点に魅力を感じるのでしょうか。

透明度、色、光沢のある素材感です。

ーーPVCを使ったご自身の作品のコンセプトを教えてください。

PVCのシートは、テーブルクロスなど日常的に誰もが見たことのある素材です。そういった意味で、チープな素材としてとられがちだと思うのですが、私は今までの価値観にはまらない、PVCを使ったアイテムがつくれたらいいなと考えました。
 PVCは透明度も高く、光の反射も綺麗なので、見せ方によってはガラスの様に見えるのでは?と思ったのをきっかけに、硝子の様なカバンをつくりたいと思いました。でも本物のガラスと違うのは柔らかく、扱いやすい点です。

ーーこれからのPVCを使った作品や新しい使い方の構想などあれば教えてください。

今はアクセサリーやバックを中心に展開していますが、今後自分のつくったものをまた、再生というかたちで、お客様が買ったカバンを飽きた場合や、劣化した場合、回収し、練り直し、再生PVCシートにして、また新しいデザインのカバンにしてお客様に届ける、といったことをやってみたいと思います。
 そしてこの素材が「ファッション」という流動的なサイクルの中で、いつまでも愛される素材になったらいいなと思っています。

黒河内真衣子(くろごうち まいこ)/1985 年生まれ。2005 年文化服装学院在学中にJEUNES CREATEURS DE MODE 2005 日本代表となり、パリ本選で各国最優秀賞を受賞。その他、受賞歴多数。06 年株式会社三宅デザイン事務所に入社。A-POC の企画としてさまざまなプロジェクトに携わる。またイッセイミヤケのパリコレクションの企画、デザインを担当。10 年黒河内デザイン事務所設立、自身のブランド「mame」(マメ)を立ち上げる。
http://www.mamemamemame.com/

「塩ビものづくりコンテスト PVC Design Award 2012」の募集要項詳細はこちら

PVCについての問い合わせは塩ビ工業・環境協会(VEC)まで。

前回までの記事はこちら