NEWS | グラフィック
2011.12.26 19:00
写真と生活
小林紀晴 著(リブロアルテ 1,000円)
平間 至、本城直季、瀧本幹也、石川直樹といった12名の写真家に、自らも写真家の小林紀晴(こばやし きせい)が会いに行ったエッセイ集。『日本カメラ』誌の連載を書籍化したものだ。「写真で生活していくことが、果たしてどういうことなのか」を12名の写真家の肉声を通して見つめている。
本書あとがきには、「写真を始めたばかりの人、これから始めようとしている人に読んでもらいたい、という想いがあった」「写真を撮り、それで生活していくということは実は最大の関心事でありながら、学校の先生も評論家もキュレーターも教えてはくれない。もちろん簡単に教えられるものでも、その通りにやっていけばうまくいくものでもないのだが」と綴られている。
問いと答えを繰り返すなかで語られる小林の思い。12名の写真家の姿を飾らない言葉で見事に浮かび上がらせている。新書版、262ページ、モノクローム。
以下、目次より。
平間至 光と影と再生
野村佐紀子 どこでもなく いつでもなく でも絶対どこか
亀山亮 八丈島発 忘れられた戦争
藤代冥砂 動から静へ 外から内へ そして遠くへ
金村修 黒いサングラスとプラウベルマキナを持った男
宮下マキ 生きるあなたを撮りたい
高木こずえ 生と死の間の空間がキラン☆ってなる感じ
ERIC カメラは世界認識のための武器 撮影は戦い
山田敦士 いま、僕たちができることをやる
本城直季 自分は作られた街に住んでいる
瀧本幹也 永遠の写真少年
石川直樹 漠然と「世界」に行ってみたかった
小林紀晴 あとがき