NEWS | 建築
2011.11.05 18:04
紙でつくる1/100の世界 テラダモケイの楽しみ方
寺田尚樹 著(グラフィック社 1,890円)
建築家の寺田尚樹が「かみの工作所」の製品として発表した「1/100 建築模型用添景セット」。2008年に第一弾の「住宅編」が登場して以来、あれよあれよという間にシリーズ化され、現在は「テラダモケイ」というブランドとして、美術館やイベントに応じたスペシャルエディションをつくったり、各地でワークショップを開いたりと、製品単体にとどまらない展開を見せている。
本書は、その「1/100 建築模型用添景セット」全シリーズ(スペシャルエディションを含めると23種類に及ぶ)を紹介するとともに、つくり方のコツや利用者の投稿を紹介したり、「添景セットが生まれるまで」「添景セットのデザインプロセス」といったつくり手の熱い思いが語られている。さらに興味をそそったが、添景セットを駆使して「ノアの方舟」を絵本仕立てに表現したり、添景セットの“人物のポーズ”が「塩尻市市民交流センター えんぱーく」や「松本小児歯科医院」といった実際の建築のピクトグラムやサインとして使われていること。寺田の創造力はますます広がっているように見える。
書籍限定の添景セットと蛇腹折ポスターまで付いた、盛りだくさんな一冊。日英バイリンガル表記、四六判並製、カラー160ページ。
以下、目次より。
1/100でつくるノアの方舟
1/100×100のストーリー
製品と使い方
つくり方のコツ
レイアウトのコツ
スペシャルエディション
建築への応用
ボツ案
みんなの投稿
添景セットにまつわるストーリー
添景セットが生まれるまで
添景セットのデザインプロセス
模型愛