【ダウンロード可能】次の巨大地震に備える
「高層ビル室内安全ブック」が完成

現在発売中のAXIS153号の「オピニオン」にご登場いただいている京都大学防災研究所 巨大災害研究センター の林 春男教授がメンバーでもある、特定非営利活動法人 防災デザイン研究会。1995年の阪神・淡路大震災を契機として、96年に設立された「防災ピクトグラム研究会」がその前身ですが、防災研究とデザイン活動を通して、将来にわたって安全かつ安心して暮らせるまちづくりに寄与しようと、2007年より防災デザイン研究会となりました。

同研究会ではさまざまな活動や提言を行っていますが、その1つがこの「高層ビル室内安全ブック」。巨大地震で発生する長周期地震動で、思いもかけない大きなダメージを受けた東日本大震災を見てもわかるように、いくら制震・免震構造の建物でも決して安心はできない。今後起きるであろう巨大地震に備えて、いかにして住まいやオフィスの被害を軽減していくか。長周期地震動で家具はどうのような動きをするのか、それに対する考え方と対策などがわかりやすく解説されています。

もちろん従来から、関係省庁や自治体から災害対策の冊子は出されていましたが、それぞれがバラバラで総合的に語っているものがなく、レイアウトもいまいちでわかりにくい。そこで防災デザイン研究会の出番となりました。東日本大震災以前からプロジェクトは動いており、当初3月31日完成予定でしたが、震災を受けて内容を練り直したそうです。

この安全ブックは防災デザイン研究会のホームページからダウンロードできます。デザインの力によってより有効な防災を実現しようという同研究会の活動内容とともにご覧ください。