NEWS | プロダクト
2011.08.16 15:38
これまでGRやGXRなど、主にハイエンドユーザーをコアターゲットにしたデジタルカメラを開発してきたリコー。そんな同社が、新たなターゲット層に向けて送り出したのが、「タフ性能を備えた、いつでもどこにでも持ち歩くことができるカメラ」をうたったこのPXです。
▲タフネス性能が充実したPX。水深3mの防水性能に加え、防塵性能、高さ1.5mからの落下をクリアした耐衝撃性を備えています。
道具感と機能美の追求を一貫して踏襲してきた従来機種のデザインからは見違えるほど、カジュアルな表情を見せるPX。抑揚のほとんどないシンプルでフラットな外観は、タフボディというイメージとは不釣り合いな印象すら受けることでしょう。
しかし、このギャップこそがPXのデザインの狙いと魅力を形成しているとデザイナーは明かします。
「防水・耐衝撃を実現しようとした場合、プロテクターで覆われた形状が一般的ですが、毎日の生活でたくさんのシーンを気軽に撮影してもらえるように、防水・耐衝撃性とシンプル・コンパクトを両立することが大きな課題でした」(栗田正博 総合デザインセンター プロダクトデザイン室 PD-1グループ テーマリーダー)。
▲オプションとして5色が展開する「プロテクションジャケット」を装着した様子。ボディ保護はもちろん、すべり止めにも。他に、専用のネックストラップなども用意されています。
各社がこぞって展開するゴツゴツしたデザインを排す一方、「シンプルでスクエアな外観によりアウトドアさや堅牢性を感じさせることなく、いつもそばに置きたくなる身近なカメラデザインの実現を目指した」という狙いは、間違いなく新たな需要喚起へとつながっているはずです。
▲搭載する液晶モニターは2.7型と大きい。操作ボタンが少なく、扱いやすいのもうれしい。また、十字キーの上ボタンには、28種類のショットモードを選択できるPREMIUMショット、下ボタンには露出補正が割り当てられています。
背面のボタンなどを除けばPXのボディにはほとんど凹凸がなく、ポケットなどへの収納も含め携帯性にひじょうに優れているのも特徴。そんな、撮りたいときにすぐに取り出せる魅力に加え、約1.4秒という高速起動が、突然のシャッターチャンスにも被写体を逃さず、撮影を後押します。
ボディカラーには今回、ライムグリーン、シャンパンシルバー、ブラックの3種類を用意。マーケットでも高い人気を博すキーカラーのライムグリーンについて、「毎日が楽しくなるデジタルカメラを表現できるカラーリングとして設定した」といいます。多彩な撮影モードや、好みのモードのカスタマイズなど、「自由に自分らしく、撮影を楽しんでもらうことを意図している」という思いが、ソフトウェアレベルにもしっかりと根付いているのも好感できます。
▲前出の栗田氏とともにPXのデザインを手がけたカラーリングデザイン担当の石田貴志(左、総合デザインセンター プロダクトデザイン室 PD-1グループ)とインタラクションデザインなどに携わった高野麻由(総合デザインセンター プロダクトデザイン室 PD-1グループ)のふたり。
Personalの頭文字を取ったP(ジブンカメラ。自分の好きなモノ、コトを気軽に記録するカメラ)と、領域を超えるという意味を込めたX(タフ性能の意、何かを超える、今までの写真との付き合い方を変えていく。四方の広がり、多様な使い方など)を掛け合わせた「RICOH PX」。その強靭(タフ)なパフォーマンスは、陸・海・空と、文字通りあらゆる場所で存分に発揮されることでしょう。
RICOH PX
本体サイズ(H×W×D):100×55×21.3mm
本体重量:約156g(付属電池およびSDメモリーカードを含む)、約136g(本体のみ)
有効画素数:1600万画素
液晶モニター:2.7型 透過型液晶 約23万ドット
レンズ:焦点距離 f=5〜25mm(焦点距離の35mm換算値で28〜140mm)、F値 F3.9(広角)〜F5.4(望遠)、レンズ構成 10群13枚
記録メディア:SD/SDHC(32GBまで)、Eye-Fiカード(X2シリーズ)使用可能、内蔵メモリー(約40MB)
仕様詳細についてはこちら