水戸岡鋭治さんの展覧会「水戸岡鋭治の大鉄道時代展〜駅弁から新幹線まで〜」
が福岡で開催

今春オープンした新博多駅ビル「JR博多シティ」内のイベントホールで、8月3日から24日までの間、「水戸岡鋭治の大鉄道時代展〜駅弁から新幹線まで〜」と題した展覧会が開かれます。

九州新幹線800系「つばめ」をはじめとするJR九州の車両や駅舎などを数多く手がけてきた水戸岡さん。今月初めには、親子が一緒に座れる特製シートや図書室、木製のプールなど子供が飽きずに過ごせる車内を特徴とした観光特急「あそぼーい!」が豊肥線の熊本〜宮地間を走り始めたばかり。鉄道の旅を通じて豊かさやコミュニケーションを醸成するその手腕は、他の追随を許しません。

今回の展覧会では、25年にわたり展開されてきたJR九州の車両デザインを中心とした公共デザイン活動を一堂に展示します。会場には、模型列車の走るスペースや特急「つばめ」のビュッフェを彷彿とさせるカフェ、事務所であるドーンデザイン研究所の仕事場を再現したコーナーなども併設。ユニークな車両を次々と世に送り出してきた水戸岡さんのアイデア発想や仕事へのこだわりなどに触れる貴重な機会となることでしょう。

常々水戸岡さんは、公共物の質の高さが地域の文化レベルを表すと主張してきました。公共建築や公共空間のデザインに労を惜しまず、上質のモノを提供し続けるのは、そうしたものに触れることで、子供たちの感性を育む手助けになってほしいからだといいます。展覧会の会場そのものを1つの公共空間に見立てた今回は、どんな質の高い感動が待っているのでしょう……。「特に、子供たちにこれからの公共の駅と乗り物について楽しんでほしい」という思いも含めて期待したいですね。

この夏、九州方面にお出かけになる予定の方は、ぜひチェックください。

「水戸岡鋭治の大鉄道時代展~駅弁から新幹線まで~」
会期:2011年8月3日(火)~8月24日(水)
時間:10:00~21:00(入場は20:30まで)
会場JR九州ホール(JR博多シティ9F )、3F新改札口ほか
主催:水戸岡鋭治、九州旅客鉄道株式会社、JR博多シティ
入場料:一般前売 800円(当日1,000円)、中高生前売 600円(当日800円)、小学生以下無料

水戸岡鋭治さんを表紙に迎えたAXIS 148号はこちらから