SUSアルミ共生セミナー開催
「攻めのリニューアルの時代へ」

現在作品募集中の「SUSアルミ共生 Competition‘10」に関連して、コンペティションの審査員によるセミナーがアクシスギャラリーで開催されました。今年で7回目を迎える同コンペ、今回のテーマは「アルミによる廃校の再利用」。対象となるのは、福島県須賀川市の山間部にある旧・東山小学校です。

セミナー冒頭、須賀川市長の橋本克也氏が、地域の現状と魅力について熱く講演。現在、63世帯が暮らす東山地区の抱える問題はやはり少子高齢化で、そのコミュ二ティの生活をいかに守っていくかが大きな課題。「かつて地域住民のよりどころであった学校を再び意識してもらえるような提案に期待したい」と橋本氏。人口約8万人で、福島空港を核とした「人・自然・地域が輝く臨空都市すかがわ」を目指すという須賀川市は、日本三大火祭りの1つ「松明あかし」が行われ、ウルトラマンの生みの親、円谷英二や東京オリンピック・マラソン銅メダルの円谷幸吉の出身地でもあります。コンペ参加にあっては、須賀川市と東山地区の特徴を知っていたほうがいいかもしれません。須賀川市のホームページはこちら

▲今回コンペの提案対象となる旧・東山小学校の校舎。

審査委員長の安田幸一氏(建築家・東京工芸大学大学院教授)の基調講演のタイトルは「攻めのリニューアルの時代へ」。「新築でも改築であっても、その土地が持っている文脈の拾い出しなどの与条件の整理から始まる。与条件は一種の制約になるが、その制約も考え方次第では消え去って、自由になって開放される。考え方の転換が必要。耐震改修や改築と聞くと制約のかたまりのようで、自由度が少なく創造意欲を削がれるような感覚になりがちだが、これからは積極的な姿勢で攻めのリニューアルが必要だ」と。

全国的に学校の統廃合が行われている近年、ひょっとしたら今回の提案は旧・東山小学校だけに止まらず、その他地域へも応用可能なものになるかもしれません。

「SUSアルミ共生 Competition‘10」

テーマ:アルミによる廃校の再利用

作品提出受付期間:2010年7月1日(水)~9月30日(木)まで

賞金:最優秀賞1点 100万円/優秀賞2点 各30万円/佳作3点 各10万円(すべて税込み)

審査委員:安田幸一(建築家・東京工業大学教授)/橋本克也(須賀川市長)/飯嶋俊比古(構造家・飯島建築事務所代表)/石田保夫(SUS株式会社代表取締役社長)

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