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関谷浩史 著『知能化都市 見えない都市をデザインする』


『知能化都市 見えない都市をデザインする』
関谷浩史 著(NTT出版 2,730円)

「知能化都市」とは、人間の「個別性」や「多様性」に留意した都市サービスを提供する街のこと。本書では、そうした知能化都市の観点から、丸の内、汐留、麻布・六本木、秋葉原、渋谷といった街を読み解き、さらに著者が深く関与した、墨田区京島の「橘銀座商店街」、吉祥寺の「イースト地区」、浅草の「すしや銀座商店街」、さいたま市大宮区の「銀座通り商店街」におけるまちづくりプロジェクトの全貌を明らかにする。270ページ、四六判。

以下、目次より。
第1章 崩壊する近代都市
1 地方都市から見た近代都市
2 変貌する東京
宴のまち「丸の内」
日陰のまち「汐留」
起伏のまち「麻布・六本木」
物語のまち「秋葉原」
積木のまち「渋谷」

第2章 虚構化する近代都市――空間から人間へ
1 「空間」というフィクションの終焉
2 「人間」というフィクションの誕生
空間神話の崩壊
劇場化する都市
環境のコントロール
ビット化する人間関係
3 二重化する都市
ハードとソフト
ビジブルとインビジブル
サーフェイスとインサイド

第3章 知能化する環境
1 情報化する人間
人間関係としての「知縁」
情報媒体としての「ヒト」
2 融和する環境
デザインとジェンダー
アナログとデジタル
シビアとルーズ
3 意思決定する環境
コンテクスト・アウェアネス
ピア・プロダクション
ターミナルミュージアム

第4章 知能化する都市
1 不合理な都市「大宮」
2 健康都市「CURE-OMIYA ver. 1.0」
沈黙した経済都市
「新生大宮」への課題
「特区制度」による全体構想
新生大宮構想としての「CURE-OMIYA」
治癒する空間「修復都市」
3 健康都市「CURE-OMIYA ver. 1.5」
脳科学と空間デザイン
パーソナルユニット「Z-en」
ひらめきを呼ぶ「フロー状態」
ストレスに反応する「空間感応システム」
4 健康都市「CURE-OMIYA ver. 2.0」
都市再編・再生核拠点整備事業構想
ローカーボンシティ(低炭素都市)
知能化都市
次世代都市への三条件
「ORIENTAL SEED」の施設