iida AWARD 2010 ワークショップ 製品化に向けて奮闘中

1月に審査結果が発表された「iida AWARD 2010」。国内外の学生を対象にし、受賞者作品の製品化を明確に謳っているのが大きな特徴の1つ。実は、すでに2月から製品化に向けて動き出しており、受賞者である学生たちを中心にワークショップが開かれています。

5月半ばのワークショップでは、設計前の仕様の決定や品質管理上の懸念事項についてのミーティングが行われました。学生たちにとってはもちろん初めての経験。製造上の問題点や品質管理の厳しさ、コストなど詳細な検討に驚くとともに、当初のデザインイメージとの乖離に悩む場面も……。しかし、それもデザイナーの端くれ(失礼!)としてとても貴重な経験のはず。

発売に向けて6月以降は最終的な詰めの段階に入ります。現状の詳細をお見せできないのが残念ですが、今一度、受賞者作品を振り返ると……。

▲エントリー作品名「WORLD OF ALICE」(宮武布実、今村謙人)は、窓に見立てたコンセントから小さな都市が飛び出し、部屋の片隅に異空間が生まれるという、ファンタジーなACアダプタ。

▲エントリー作品名「Chocolate cookie」(大角雅幸)は、持ち歩くときにコードがかさばってしまう難点を、アダプタ本体に少し凹みをいれることで解決したACアダプタ。

▲エントリー作品名「koyubito」(中川 諒、岩原一平)は、ストラップの赤い糸が携帯電話の画面にまで伸びてデジタルコンテンツと連動するという、通話者同士の詩的なつながりを感じさせる作品。

これらがどのような姿で製品化されるのか、今から楽しみ。自らデザインした製品が店頭に並ぶ日を目指して、受賞者の皆さんの奮闘は続きます。