本場イタリアのタンナーによる「植物タンニンなめし革」のワークショップ 参加者募集

イタリア貿易振興会とイタリア植物タンニンなめし革協会が主催する「植物タンニンなめし革」のワークショップが、5月27日(木)・28日(金)の両日、東京・南青山のスパライルホールで開かれます。

▲講師を務める、職人でありアーティストでもあるアンドレア・トライーナ氏

鞣し(なめし)とは、動物の皮が硬くなったり腐敗するのを防ぐための工程で、かつては植物から取れるタンニン(渋)を用いていたそうです。しかし、約30工程にも及ぶ手間と時間がかかるため、現在は化学薬品を用いた鞣しが主流になっています。

フィレンツェからピサにいたるトスカーナ州は、植物タンニンなめし革のイタリア唯一の産地で、ここに集う24のタンナー(革なめし工場、なめし職人のこと)が1994年に協会を設立。ニューヨークのグッゲンハイム美術館、パリのポンビドーセンター、ロンドンの自然史博物館といった各地で、プロモーションを展開しています。オークやモミの樹皮、栗の木、ウルシの葉などのタンニンを用いたトスカーナ産のなめし革は、堅牢で、吸湿性に富み、使うほどに艶や深みが増すなどの特徴を備えており、一目見ればその違いは明らかと言われるほどです。

東京で開かれるワークショプは、皮からなめし革に至る工程を映像で説明したり、製品づくりの実演をしたり。これまでファッション業界に向けて発信してきた「植物タンニンなめし革」の特徴を、靴やバッグといった革製品に携わる人々をはじめ、インテリア、建築、プロダクト、アートといったより幅広い人々に対してピーアールします。マテリアルが丹念な工程を経て誕生する様は、デザイナーやアーティストのインスピレーションをも掻き立てるかもしれません。

詳細は下記のとおりです。


タイトル ワークショップ Pelle + Creatività
     (ペッレ・ピュー・クレアティヴィタ 革 + 創造性)
     トスカーナ産植物タンニンなめし革 
     ~素材・なめし・豊かな着想から生まれる製品~

日 時 2010年5月27日(木)・28日(金)(どちらか1日を選択)

参加費 無料

定 員 両日とも130名を予定

会 場 スパイラルホール(東京都港区南青山5-6-23 スパイラル3F)

プログラム
10:00〜 受付開始
10:30〜 開会あいさつ
     イタリア貿易振興会東京事務所所長 フェデリコ・バルマス
     はじめに
     イタリア植物タンニンなめし革協会会長 アンドレア・ギッザーニ
11:00〜 植物タンニンなめし:今に生きるトスカーナの伝統
     講師 レオナルド・ヴォルピ氏
12:30〜 ランチビュッフェ
13:30〜 素材は語る・第1部
     講師 アンドレア・トライーナ氏
15:00〜 コーヒーブレイク
15:30〜 素材は語る・第2部
     講師 アンドレア・トライーナ氏
17:00  終了

申し込み方法 希望日など、イタリア貿易振興会までお問い合わせください

問い合わせ先 イタリア貿易振興会 東京事務所
       TEL:03-3475-1401
       FAX:03-3475-1440
       E-MAIL:tokyo@ice.it

▲昨年、東京で開かれたトスカーナ産植物タンニンなめし革の展示の模様