Photos by HfG Karlsruhe
前回は、カールスルーエ造形大学のふたり組による、アーバン・カモフラージュを紹介しましたが、今回は同大学のアーバンデザインプロジェクト「シティ・ルーミング」(City Roomimg)を紹介します。これはフォルカー・アルブス教授のコンセプトで、昨年カールスルーエ市の誕生800周年を記念して企画されました。デザインが街の中に介入することで、普段は気にも留めていない街の片隅を新発見し、街のディティールに新しい意味を与えてみようという主旨です。
上の写真はゴミ箱がストリートバスケットのゴールに変貌。シュートする気分で爽快にゴミ捨て。
続いて、いつもはその存在さえ意識していないマンホールの四角い蓋がモダンなペルシャ絨毯に変貌。
マーキングして雑草にも注目。
停留所の透明パネルに数独パズルを配して待ち時間も楽しくなる。
ベンチに空気入りクッションをプラスすればリラックス度が増加。お昼寝にも最適。
動物園の囲壁からゾウやペンギン、シロクマがひょっこりと現れ、通行人はまさか?と一瞬びっくり。実際に動物園にいる動物を撮影し原寸でディボンド板に加工。
そして、広場は麦畑にデザインされ、春から夏の収穫まで市民は街の中で麦が育つのを見届けました。(文/小町英恵)
この連載コラム「クリエイティブ・ドイチュラント」では、ハノーファー在住の文化ジャーナリスト&フォトグラファー、小町英恵さんに分野を限らずデザイン、建築、工芸、アートなど、さまざまな話題を提供いただきます。