「ウィーン、ロンドン、都市を生きた陶芸家 ルーシー・リー」展が
国立新美術館でスタート

▲「青釉鉢」1978年頃 東京国立近代美術館 Estate of the artist

「ウィーン、ロンドン、都市を生きた陶芸家 ルーシー・リー」展が東京・六本木の国立新美術館で始まりました。

▲ガラスではなくアクリル板だからか、照明の加減なのか、映り込みや反射が少なく、質感がよくわかる展示

ルーシー・リーは、昨年、21_21 DESIGN SIGHTで展覧会をしたばかりだが、内外から集められた250点に上る作品は圧巻。過去の展覧会を観た人にとっても、また見過ごしてしまった人にとってもおススメしたい“冒険”と“美”が詰まった大回顧展になっています。

ルーシー・リーは、ウィーンの裕福なユダヤ人家庭に育ち、工業美術学校で轆轤を見た瞬間、陶芸の世界に魅せられ、制作を開始します。その後、亡命を余儀なくされてロンドンへ移り、1995年に93歳で亡くなるまで同地で制作を続けました。

展覧会では、バウハウスの影響を受けたウィーン時代から、ロンドンに居を構え、フリーハンドで線を描く「掻き落としの技法」を見つけ、ハンス・コパーと共作した形成期、アーツ・カウンシルでの展覧会を機に内外の評価が高まった円熟期といった具合に、時系列に作品を追っていきます。ところどころには、手描きの釉薬ノートや自宅の写真、認められなかった時代に生活を支えた数々のボタンや装飾品、14分間にわたるインタビュー映像などが散りばめられています。

これほどたくさんのルーシー・リー作品に触れられる機会はまたとないはずなので、この機会にぜひお見逃しなく。


この展覧会の鑑賞券を5組10名様(先着順)にプレゼントいたします。

ご希望の方は、タイトルを「ルーシー・リー鑑賞券希望」として、氏名 (+フリガナ)、住所(+郵便番号)、所属名を明記のうえ、axismag@axisinc.co.jpまでお申し込みください。当選の発表は、鑑賞券の発送をもって代えさせていただきます。なお、本情報はルーシー・リー鑑賞券についてのご連絡以外には使用いたしません。


「ウィーン、ロンドン、都市を生きた陶芸家 ルーシー・リー」展

会 期:4月28日(水)〜6月21日(月)
開館時間:10:00〜18:00(金曜日は20:00まで)
休館日:火曜日(5月4日除く、5月6日休み)
観覧料:一般1,500円 大学生1,100円 高校生700円
会 場:国立新美術館
主 催:国立新美術館、東京国立近代美術館、日本経済新聞社

巡回予定:益子陶芸美術館、MOA美術館、大阪市立東洋陶磁美術館、パラミタミュージアム、
     山口県立萩美術館・浦上記念館

また、ルーシー・リーとともに数々の作品を生み出したハンス・コパーの個展「20世紀陶芸の革新」が、6月26日(土)〜9月5日(日)まで、東京・港区のパナソニック電工 汐留ミュージアムで開かれる予定です。