AXIS 144号発売中

カバーインタビュー「バーバー・オズガービー」
“デザインデュオ”という存在はいくつもあるなかで、今最も注目を集めているのが、エドワード・バーバーとジェイ・オズガービーからなるバーバー・オズガービー。2つの異なる人格が生み出すデザイン、しかし、それを互いの能力の相乗効果によるものというのは短絡的すぎるかもしれない。彼ら、いや1つのデザイン主体としての、バーバー・オズガービーの創造の秘密に迫った。

特集「スモール・カンパニーズ・パワード・バイ・デザイン」
ここで介するのは、小さい組織ながらもデザインによってユニークな活動を行い、実績を上げている企業や自治体・団体など。どの事例にも共通するのは、既成概念の打破、鋭敏な時代感覚、そして独創性などだが、それらはまさに“デザイン”。デザインマインドを持って、さまざまな制約に対峙し、前に進もうとするスモール・カンパニーに、これからのヒントを見つけていく。

匠のかたち「浮世絵」
江戸時代、庶民の娯楽の1つとして発達した版画・浮世絵。時代を象徴する情報源として、さしずめ今日の雑誌のような役割を果たしていた。人気を博した歌舞伎役者や旅情を掻き立てる風景を題材に無数の絵を描き、版をつくり、膨大な数が世に流通した。版画としての味わいは、復刻版を目にすると堪能できる。美術館で鑑賞する浮世絵とは異なる色彩や立体感が、印象的である。

オピニオン「イェルク・ヴァシンスキー(ソプラニスト)」
ヨーロッパ屈指の叙情派ソプラニスト、イェルク・ヴァシンスキー。ファルセット発声法を極め、男性には不可能と思われる最高音域の歌声を操る。「今を生きるソプラニストにしかできない表現芸術を追求し続けたい」と語り、メジャー路線に追従しないその姿勢はまさに孤高のクリエイターである。

トピックス「新生コダックのデザイン戦略」
フィルムとカメラのメーカーとして1世紀を超える長い歴史を持つコダックが、自らのアイデンティティーの再構築と、“デジタルカメラ体験”の新しい定義に挑む。

トピックス「新聞にアドレナリンを取り戻せ!ーーヤセク・ウトゥコー インタビュー」
テクノロジー、エンターテインメント、デザインの専門家が米国・カリフォルニアのロングビーチに集い、例年、世界を変えるアイデアや方法を披露している「TEDカンファレンス」。その2009年度のスピーチで注目を浴びたポーランド人アートディレクターのヤセク・ウトゥコーが手がけるのは、新聞デザインの刷新である。

その他トピックス
韓国・若手デザイナーたちの現在
デザインコンペ「iida AWARD 2010」
コクヨデザインアワード2009
香港ビジネス・オブ・デザイン・ウィーク レポート

その他連載
ザ・プロトタイプ リコー「ブロックス」
ジェームズ・ダイソンの法則 「今こそグローバルなチャレンジを」
本づくし・書評 「三木 健/須藤玲子/大澤隆男/深澤直人」
モラルの土木 「ホントはやさしい“邪魔な彼”」
優しき生の耕人たち 「もうひとつの共和国」
産学共同の正しいやり方 「名古屋芸術大学とサイトーウッド」 など