かみの道具3
「トクショクシコウ展」のワークトーク開催

トラフ建築設計事務所の鈴野浩一さんは、かたちを自由に変えられる「空気の器」をデザイン。

トラフ建築設計事務所の鈴野浩一さんは、かたちを自由に変えられる「空気の器」をデザイン。

AXISビル地下1階、リビング・モティーフ内「ビブリオファイル」で開催中の「かみの道具 3ーートクショクシコウ展」。その関連イベントであるワークトークが、2月13日(土)にAXISギャラリーで開かれた。会場に集ったのは、

中央奥でマイクを持つのが、企画担当の萩原 修さん。

中央奥でマイクを持つのが、企画担当の萩原 修さん。

手前中央で話す大友 学さん。特色の「赤」を使って、斬新な祝儀袋「折水引」を提案。

手前中央で話す大友 学さん。特色の「赤」を使って、斬新な祝儀袋「折水引」を提案。

「トクショクシコウ展」で新作の紙プロダクトを発表した6組のデザイナーと、募集定員を上回る約100名の人々。みぞれまじりのあいにくの天候だったにも関わらず、展覧会を企画した萩原 修さんと、「かみの工作所」を主宰する福永紙工の山田明良さんの司会のもと、午後2時にトークがスタートした。

手づくりの試作の数々を披露する三星安澄さん。パコッとはめるときの感触が心地よい、通称「ネジフタ」を完成させた。

手づくりの試作の数々を披露する三星安澄さん。パコッとはめるときの感触が心地よい、通称「ネジフタ」を完成させた。

今回のトークショーでは通常とやり方が異なり、約100名の参加者を3組に分け、その1つ1つのテーブルをデザイナーが訪れては話をするという形式がとられた。各テーブルにデザイナーが2組着くことで、話すほうも聞くほうも互いの顔がよく見えるためか、感想や質問が出やすかっただけでなく、本音で語れる場が生まれていた。そして、約30分が経過すると、デザイナーは別のテーブルへ移動。デザイナーの組み合わせも変えて話をするという趣向だ。

藤森泰司さんは特色のうち「茶」を担当。つなげるノート「ToNoTe(トノート)」を制作した。

藤森泰司さんは特色のうち「茶」を担当。つなげるノート「ToNoTe(トノート)」を制作した。

当初、同じテーマで3回も繰り返し話をするデザイナーは大変に違いないと思ったものの、「毎回、違う話をしていたから、気にならなかった」という声を筆頭に、参加者のナマの声を通常より多く聞けたことでデザイナーにも刺激が多かったようだ。

無印良品などのデザインで知られるデュオ、NIIMIさん。一筆箋や菓子敷に使える「PAPER PIECE」を提案。

無印良品などのデザインで知られるデュオ、NIIMIさん。一筆箋や菓子敷に使える「PAPER PIECE」を提案。

会場にはいわゆる「紙好き」「印刷好き」「紙もの好き」な人々が集まっていたのか、発せられる質問がひじょうに具体的な印象だった。また、デザイナー同士は、打ち合わせによって互いのプロセスを知っているため、「試作を見た段階から、プロダクトに落とし込むのが大変ではないかと感じていたが、どうクリアしていったのか」「いえ、まだ落ちておらず反省している」とか、「ほかにもこんな案を考えていたんですよね」といったような投げかけがあり、それぞれの思考の発端からプロセスまでが垣間見えた機会だった。

菊地敦己さんは3つのパーツからなる紙管「MyTube」をデザイン。

菊地敦己さんは3つのパーツからなる紙管「MyTube」をデザイン。

なお「かみの道具 3ーートクショクシコウ展」は、今週末の2月21日(日)まで。販売中の作品のなかには、すでに在庫僅少のものも少なくないため、購入を考えている方はどうぞお急ぎを。

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ビブリオファイルでの展示。今回の作品だけでなく「かみの道具展」の歴代のプロダクトも販売中。

ビブリオファイルでの展示。今回の作品だけでなく「かみの道具展」の歴代のプロダクトも販売中。

かみの道具 3「トクショクシコウ展」
会期/1月29日(金)~2月21日(日)11:00~19:00
会場/リビング・モティーフ B1F「ビブリオファイル」内
住所/東京都港区六本木5-17-1 AXISビル B1F(地図
お問い合わせ/リビング・モティーフ(Tel. 03-3587-2784)

参加デザイナー/
大友 学(ガクデザイン)
菊地敦己(ブルーマーク)
NIIMI(新見デザイン事務所)
藤森泰司(藤森泰司アトリエ)
トラフ建築設計事務所
三星安澄(MITSUBOSHI DESIGN)

主催/かみの工作所、福永紙工
共催/リビング・モティーフ
企画/萩原 修
マネージメント/山田明良
会場構成/トラフ建築設計事務所+藤森泰司アトリエ
グラフィックデザイン/三星安澄
ワークトークの最後はデザイナー全員が集合し、展示とトークに関する感想を語った。

ワークトークの最後はデザイナー全員が集合し、展示とトークに関する感想を語った。