Designers on AXIS cover 9
「リチャード・ハッテン」

Photos by Yoshiaki Tsutsui

「何かポーズをとってくれないか」というわれわれのお願いに、少し照れながらもさまざまなバリエーションで応えてくれた「リチャード・ハッテン Richard Hutten」氏。登場はAXIS 78号(1999年3・4月号)。

結果、ちょっと不思議な表紙となりました(笑)。「人を幸せにしたい」と語り、ユーモア溢れる作品を発表し続ける氏の面目躍如といったところ。

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初期のドローグデザインなどで大きな話題を呼んだ氏ですが、囲碁が好きだという以外な一面も。ユーモアを交えながらも、まっすぐに語ってくれた言葉の数々。

「ドローグデザインは精神性の部分が重要な位置を占めている。だから容易には模倣できない。スタイルだけを真似しているデザイナーは数多くいますが、ドローグデザインとは全く違うものです」

「ノー・サイン・オブ・デザインとは、まずコンセプトがあり、カタチはその後からついてくるという考え方です。私はものづくりにおいて、カタチは結果でしかないと思っています」

「デザイナーの仕事は、哲学者やサイエンティストと同じく、発想の段階から始まっているのです」

「デザインは技能ではなく、考え方や生き方そのものであり、見たもの、行動することすべてがデザインに反映されるのです」

 

 

リチャード・ハッテン/1967年オランダ生まれ。91年デザインアカデミー卒業と同時に、自らのデザインスタジオを開設し、ドローグデザインで製品を発表するほか、デザインレーベル「REEL」をプロデュース。家具のほかにもさまざまなプロダクト、スペース、インテリア、展示デザインなど、世界的な活動を続けている。ホームページはこちら