nendo(ネンド)が手がけた消臭芳香剤は、30分に1回、自動で消臭!

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発表会の会場で、ディスプレイを調整するnendo代表の佐藤オオキさん。

消臭芳香材を手がける大手メーカーのエステーが、デザイン事務所のnendoを起用した新製品を発表しました。

nendoが手がけたのは、一定サイクルで香りを自動噴霧するという電子式の消臭スプレー「自動でシュパッと消臭プラグ」、それとコンセントに差し込んで使用する「消臭プラグ」という2つのアイテムです。

そういえば、ドラッグストアやスーパー、ホームセンターを主販路とする日用品は、これまでデザインがあまり踏み込んでこなかった分野の1つではないでしょうか。デザインよりも価格が優先され、洗練さが消費者の購買心理にあまり影響を及ぼさないと従来は見られてきたようです。でも、それっと本当? 生活に密着した製品ならばこそ、デザインや機能性にこだわったものがほしいと考える層は着実に広がっているはずです。

こうした生活者の意識の変革を見越して、エステーでは現在“デザイン改革”なる動きを進めているそうです。主力製品を中心に全面的なデザイン刷新を行い、日用品の業界に新たな風を吹き込むことが、そこでは目指されています。nendoのデザインはその最初のステージだそうです。

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商品説明会は、エステーの会議室で行われました。会場デザインをnendoが手がけたということもあり、空間を通じて新製品のデザインコンセプトや考え方が伝わる巧みな演出がなされています。ひと目見て、これまでとの違いが感じられます。nendoの代表である佐藤オオキさんも、訪れた人たちに丁寧に製品説明をするなどで応対。そこで佐藤さんが頻繁に口にしていたのが、一緒に開発に携わった、インハウスデザイナーや製品開発担当者の努力に関する話。外部デザイナーを登用すればデザインは確かに変わるかもしれませんが、それを優れた商品に帰結させるには、やはり内外の強い絆が不可欠というわけです。

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「自動でシュパッと消臭プラグ」のデザイン。

肝心の製品デザインについてですが、楕円の筒状になっているスプレー式の「自動でシュパッと消臭プラグ」は、白い陶器のような質感を思わせ、インテリア性を高めています。トイレ以外にも、匂いのこもりがちな玄関やリビングでの使用が想定されており、外観からネジ穴などを取り除くなどシンプルな容姿は、デザインオブジェとしての魅力も備えているといえるでしょう。パッケージで色分けされた香りの種類は全部で5つ。60分に1度という噴霧モードで、60日間の効果が持続されるそうです。

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「消臭プラグ」のパッケージ(左奥)と専用の付け替えリフィル(右奥)。リフィルのみ香りが3つ追加され計8種。

もう1つの「消臭プラグ」は、箱ではなく、ブリスターパックで店頭に並び、丸みを帯びたフォルムのユニークさがひと目でわかるようになっています。2つの製品は9月18日より全国で発売されます。消臭材の分野ではすでに柴田文江さんが手がけた製品が発売されていますが、nendoの新製品が加わることで、日用品商材におけるデザインは、今後ますます盛り上がっていく……そう期待したいところです。

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店頭ではこのような感じでディスプレイされるそうです。サンプルが並んだ店頭では、手にとって素材の質感の確認も。