Designers on AXIS cover 3
「エリック・シュピーカーマン」

Photo by Yoshiaki Tsutsui

▲Photos by Yoshiaki Tsutsui

AXIS 72号(1998年3・4月)の表紙に登場いただいたのは、タイポグラファー、「エリック・シュピーカーマン Erik Spiekermann」氏。数々の名作タイプフェイスを生み出し、自身が設立したデザイン会社、メタデザインでは、アウディやフォルクスワーゲンなどのコミュニケーションデザインで世界的な評価を得ました。

 

Photo by Yoshiaki Tsutsui

▲Photo by Yoshiaki Tsutsui

メタデザインを離れた今も、エリック・シュピーカーマン・パートナーズをはじめとして、デザインやタイポグラフィー、教育にと精力的な活動を続けています。

氏のホームページ内にあるブログも面白いので、ぜひご覧ください。

自身を“タイプ中毒”という氏の、当時のインタビューから印象的な言葉を拾ってみれば……、

「コミュニケーションとは感覚。それをデザインするのです」

「個人には、服を着てようが、裸であろうが、その人なりの個性があります。企業でもそのような状況をつくり出す必要がある。……しかし、気をつけなければいけないのは、個性は成長し、変化するということです」

「デザイナーが考える以上にユーザーは賢い」

「文字は読むものではなくて、見るものだと思います……。これからは文字自体が感情を表現するような方向に進んでいくでしょう」

エリック・シュピーカーマン/1947年ドイツ・ハノーバー生まれ。ベルリン自由大学を卒業後。タイポグラファーとして活動を開始。「FF Meta」「ITC Officina」など数多くのタイプフェースを制作し、タイポグラフィーにおける世界的地位を確立した。79年に設立したメタデザインは、その後ドイツ最大のデザイン会社へと成長し、タイポグラフィーに限らず、コーポレートデザインやサインシステム、マルチメディアなど幅広い活動を行うようになる。2001 年には、メタデザインを離れて、新たにユナイテッドデザイナーズ・ネットワーク(現エリック・シュピーカーマン・パートナーズ)を設立。