CITIZEN-CENTERED DESIGN

特集

CITIZEN-CENTERED DESIGN

市民を含む社会の多様なステークホルダーとともに、社会課題に「解」を見出す取り組みが広がっています。行政や企業、専門家などと市民が連携し、ありたい社会の姿を、共に考え、共につくる。そんなアプローチが、デザインの新たな時代を照らします。こうした動きは、多彩な連携を生み、多様性に富むデザインの創出を後押しするだけでなく、計画立案、生産、消費、運用など幅広い工程に人びとの参加を呼びかけ、欲しい未来を自分たちの手でつくりあげるという意識を醸成することでしょう。そんなシチズンセンタードデザインの力と可能性が、行き詰まる社会のなかで新たな風穴をあけつつあります。

Vol.2172022年04月30日 発売
定価:1,800円
表紙:アートワーク:入澤花絵(アクシス)

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018

ダン・ヒル インタビュー

真に「意味のある」デザインを生み出すプロセス

個ではなく、より多様な層――人びとと向き合い、デザインを本来のニーズに沿ったかたちに近づける。スウェーデン政府のイノベーション機関「ヴィノヴァ」の戦略的デザインディレクターなどを歴任したダン・ヒルは、各国の都市プロジェクトで利害が異なるさまざま要素を束ね、公共的で公益性の高いデザインアプローチを実現してきました。シチズン・センタードデザインがボトムアップでもたらす変化の様相について尋ねます。

真に「意味のある」デザインを生み出すプロセス

022

シチズンセンタードデザインを推進する世界の政策デザイン組織

行政サービスのデジタル化を含めた政策づくり全体をデザインとして捉える組織が世界には複数存在する。デジタルとデザインを両輪として行政を推し進めていく現場とは? 日本のデジタル庁デザインコミュニティマネージャー、増田睦子が解説する。

シチズンセンタードデザインを推進する世界の政策デザイン組織

026

ブルームバーグセンターで蓄積された経験が、市の行政を変える

コロナ禍は、今まで以上に地方自治体の存在を顕在化させた。公衆衛生、格差、インフラなどわれわれの生活の重要な事項に関わる政策を、市レベルの地方自治体が担っている。ただ、市の行政は、予算も人材も限られたなかで思い切ったイノベーションを実践できていないのが実情だろう。

ブルームバーグセンターで蓄積された経験が、市の行政を変える

030

キャノンデザインによるリビングセンタードデザインとは?

シチズンセンタードデザインやヒューマンセンタードの視点を含み、リビングセンタードデザインを指標としている建築設計事務所が、アメリカにある。建物を世に生み出すだけでなく、それと同時に、建物で社会や世界の問題を解決しようとする取り組みだ。

キャノンデザインによるリビングセンタードデザインとは?

036

シチズンセンタードが変える商品づくり。「オール・ジェンダー」なファッションブランド

環境面だけでなく社会面でも、企業が責任感をもって商品づくりをしているかどうかが問われる現代。ニューヨーク、ロンドンでは消費者が、社会・環境両方に対する責任を負ったシチズンに変化していることから、新しいブランドが誕生からは、消費者が、社会・環境面に対する責任を負ったシチズンに変化していることがうかがえます。

シチズンセンタードが変える商品づくり。「オール・ジェンダー」なファッションブランド

041

アートコレクティブのアクティビズムが目指すのは、すべての人が平等な社会

社会には自らの声を発することさえできない人が存在します。そうした輪の中からこぼれ落ちてしまいそうな人びとと活動し、社会課題に立ち向かうことで近年注目を集めているのがアートコレクティブです。彼らはアートの力によって地域のコミュニティを形成し、各地で小さな理想郷をつくり上げています。その取り組みはシチズンセンタードデザインが目指す光景そのものといえます。

アートコレクティブのアクティビズムが目指すのは、すべての人が平等な社会

046

シチズンを捉えるための全米グラフィックアート協会(AIGA)の戦略

多様性は今、シチズンを捉えるための最も重要な視点のひとつだ。AIGAエグゼクティブディレクターのベニー・ジョンソンは、「まずは自分の事務所から始めよう」と呼びかける。彼らが現在進めているDEIというイニシアチブについて聞いた。

シチズンを捉えるための全米グラフィックアート協会(AIGA)の戦略

050

南雲岳彦 インタビュー

市民中心のスマートシティはイノベーションをもたらす

南雲岳彦さんは、地球環境と市民の共存を掲げ、市民が幸福を感じられる社会や街づくりを研究し、
さまざまな団体に進言することを業務として行っている。人びとが中心となる社会とはどのような社会なのか、語っていただいた。

市民中心のスマートシティはイノベーションをもたらす

050

対談 平田晃久(建築家)×関 治之(起業家、シビックハッカー)

「人」ではなく、「人びと」のためのデザインをつくる

建築家として、時にはテクノロジーを駆使しながら、公共建築 を使い手と共につくることを試みる平田晃久。エンジニアから転身し、情報化戦略において地域課題の自律的な解決を サポートする関 治之。平田は建築、関はITとそれぞれの立場から、共創のあり方を模索します。多様な人びとを巻き込んだ共創はなぜ今デザインに必要なのでしょうか?社会にもたらす可能性とは?ここ10年の取り組みを振り返りながら、人びとと共につくることの意義や手法を語ってもらいました。

「人」ではなく、「人びと」のためのデザインをつくる

060

東北の公共建築と、復興で進化した市民共創プロセス

東北地方では震災復興を余儀なくされながら、ワークショップの実施やファシリテーションの工夫、官民の連携などさまざまな共創手法を模索し、市民の需要を踏まえた施設整備がなされています。宮城県の女川、気仙沼、福島県の須賀川という3つのエリアで展開された事例を通し、人びとのための魅力ある施設づくりの要点を、関係者の声とともに紹介します。

東北の公共建築と、復興で進化した市民共創プロセス

006

Close-Up

墨田の洋琴

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LEADERS

小池一子(クリエイティブディレクター)

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Sci Tech File

鳥は言葉を話し、文法も単語も操れる

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田川欣哉のBTCトークジャム

ゲスト:山井梨沙(スノーピーク代表取締役 社長執行役員)

088

INSIGHT

ファッション ディレクター榎本実穂の医療ユニフォームへの挑戦

094

INSIGHT

資生堂 × ソニー クリエイティブトップが対話する

時代を超えて本質を捉え続けるデザイン組織のつくり方

100

INSIGHT

アライアンス家具ブランド「KOYORI」に見る、日本のものづくりの行方

106

INSIGHT

知識の共有がサスティナビリティを推進するBIGによる「オスロ・サイエンス・シティ」

112

新連載 TAKT PROJECTの東北考

閉じると開く

116

& DESIGN

フード(君島佐和子)、インテリア(土田貴宏)、ビジネス(長谷川敦士)、アート(太田睦子)

121

クリエイターズナビ

ジェイ・チェン、原 研哉、ミワ ニシムラ、ダーク・シューマン、松岡哲也

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