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14時間前
東京・西麻布のKARIMOKU RESEARCH CENTERは、「Survey 02: TIMELESS CHANGE」というテーマのもと、エキシビションを2025年4月26日(土)から8月8日(金)まで開催。東京を拠点とするポスタルコデザインスタジオをリサーチャーに迎え、時間の本質とその変化を探る展示を行う。
デザインの世界では、不変で永続的な美を言い表わす言葉として、「TIMELESS(タイムレス)」がしばしば使われる。だが、KARIMOKU RESEARCHとポスタルコは、「これは単なる固定された視覚言語なのだろうか」と問う。そのなかで、「TIMELESS」とはけっして静的な概念ではなく、むしろ環境と共鳴しつづけ、変化とともにあるものではないかという考えに至った。
そこで同展では、この「TIMELESS」というテーマを軸に、ポスタルコがデザイン・発案し、カリモク家具が制作した新たなモジュールシステム「STAKKO」を通じて、住まいと仕事の境界が曖昧になり、多様に変化し続ける現代の空間のあり方を提案する。
「STAKKO」
「STAKKO」の家具デザインは、ポスタルコのマイク・エーブルソンが手がけた。文字通り「スタッキング(積み重ねる)」を具現化した家具であり、箱型のブロックを起点として、棚や椅子、テーブル、ソファなどへと自由に変えられる点が特徴である。
製造にあたっては、カリモク家具が培ってきた箱物の接合技法「ダブテール手法」を採用した。枡などに使われる一般的な「霰組(あられぐみ)」とは異なり、嵌合後は抜けにくく、高い強度と耐久性を発揮する。また、見る角度によっては接合部が目立たないという特長がある。従来の家具では、このような接合技術は製品の内側に施されるため、外から見えないことが多いが、今回はダブテールの美しさをデザイン要素として取り入れ、機能性と審美性を兼ね備えた仕上がりを追求した。
エーブルソン友理がロゴマークにあしらった幾何学的な立体形状「Chunk」は、家具の角や引き手など、人の手が自然と触れる位置に誂えられている。Chunkは、高さの調節といった日常生活の動作をサポートするだけでなく、日本の森林から生まれた木の質感や温もりを感じさせ、空間に穏やかな時間をもたらしてくれる。
また、地下1Fの「THE STUDY」では、フォトグラファー 濱田英明による写真と映像の展示『時間の面影 – resemblance of time -』を同時開催。「時間とは何か」という根源的な問いを浮かび上がらせる濱田の作品からは、時間の儚さと豊かさという「時の痕跡」が感じられる。同展では、家具と写真という異なる視点から、時間の概念を探求し、時間の流れのなかで、何を受け継ぎ、何を更新していくのか。その答えを探るきっかけを提供する。
KARIMOKU RESEARCH「Survey 02: TIMELESS CHANGE」
- 会期
- 2025年4月26日(土)~8月8日(金)
※土日曜定休。 - 時間
- 12:00~18:00
※最終日は16:00まで。 - 会場
- KARIMOKU RESEARCH CENTER 1F THE ARCHIVE
(東京都港区西麻布2丁目24-2) - 詳細
- https://www.karimoku.co.jp/index.cgi?mode=press_detail&key=126