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16時間前
「The Cave」A.A. Murakami
韓国の自動車メーカーKiaは、ミラノデザインウィーク2025にて、パリを拠点に活動するアーティスト フィリップ・パレーノ(Philippe Parreno)およびA.A. Murakami(村上あずさ/アレクサンダー・グローブス)とコラボレーションした、インスタレーション「Opposites United: Eclipse of Perceptions」を発表した。
「Marquee」Philippe Parreno
この展示では、Kia Designが掲げるデザイン哲学「Opposites United(対立する概念の創造的融合)」のもと、時代の最先端を行くアーティストたちとともに、実験的なアプローチに基づいた作品を展開。来場者がKiaのアイデアや哲学、表現に触れるインタラクティブな体験を創出した。
会場の入り口に登場したフィリップ・パレーノの「Marquee」は、古くから劇場などの入り口にある「ひさし(マーキーテント)」を、現代アートの文脈で再解釈した作品。光の演出で建築・デザイン・パフォーマンスの境界を曖昧にし、過去と現在が相互作用するダイナミックな空間へと昇華した。
「The Cave」A.A. Murakami
一方、A.A. Murakamiは2作品を公開。「The Cave」では、ロボットアームを搭載した大型のオートマトンが古代の動物の骨を模してつくった古い楽器を演奏するという、原始的なものと最先端のテクノロジーを融合したインスタレーションを披露。水面から現れたアームが蛇腹を動かして楽器に空気を送り込み、赤い光で満たされた幻想的なサウンドスケープを生み出した。
「Beyond the Horizon」A.A. Murakami
© 2025 KIA CORPORATION
「Beyond the Horizon」は、吊り下げられたオートマトンから巨大でふぞろいな泡が生成され、これが雲へと変化していくという作品だ。もやがかかったような雰囲気や薄い水の層で覆われた床など、機械を用いて作られた没入型の環境では、従来の彫刻やインスタレーションとは違った偶然の要素が生み出され、鑑賞者に予測不能な驚きの体験を与えている。
Kia Opposites United Eclipse of Perceptions exhibtion