DIC川村記念美術館が国際文化会館と協業
建築ユニット SANAAが「ロスコ・ルーム」を設計

ファインケミカルメーカーのDICは、国際文化会館との協業を発表した。

2025年3月末で閉館する千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館が所蔵する戦後アメリカ美術を中心とする優れた20世紀のコレクションの中核を国際文化会館に移転。また、マーク・ロスコの「シーグラム壁画」7点すべてを国際文化会館が建設する新西館へ移設し、建築ユニット SANAAが設計する常設展示室「ロスコ・ルーム」を開設する。

「作品」「建築」「自然」の融合をコンセプトとするDIC川村記念美術館は、閉館後の移転にあたり、DICは企業・社会へのインパクトを最大化できる都心の立地を希望。一方、国際文化会館は、アート・建築分野での発信強化のため、世界的なアートコレクションを有する協働パートナーを求めていた。両者は「ロスコ・ルーム」を共同運営し、アート・建築の力で民間外交・国際文化交流を推進する公益プログラムの充実を図る。

SANAAは、「国際文化会館は日本モダニズム建築の代表作である本館と、七代目小川治兵衛による名勝の庭園が見事に調和した空間です。新西館を設計する上では、自然と建築の融合、歴史の継承と新しい風景、知的対話・文化交流を生み出す空間という3つのコンセプトを建築として具現化できるよう設計します」とのコメントを寄せている。End