イトーキは、これからの時代の働き方に求められる空間やプロダクトのデザインの根幹となるCMF（Color／Material／Finish）をまとめたデザイン指針「ITOKI SENSE 2025」を発表し、特設サイト「ITOKI CMF DESIGN web」を公開した。

「ITOKI SENSE」は、単に色や素材のトレンドを取り入れるだけでなく、働く人の感情や想いの変化も反映させたデザイン指針。近年は社会の変化とともに働き方も多様化していることから、イトーキはオフィスづくりの重要な要素のひとつとして今回の指針を策定し、デザインの力による企業の生産性向上などに取り組む。

今年度は、不確実性が高まるなかで「未来をつくるための最適解」を探るデザインとして、「やわらぐ（Gentle）」「ととのう（Harmony）」「つむぐ（Timeless）」「はねる（Curiosity）」の4つのコンセプトを掲げる。

イトーキは、これらのコンセプトをもとに働く人の「多様性と包容性が重要であることの気づき」や「心身ともに健康でありたい意識の高まり」などに合わせた要素をデザインに落とし込むことで、モチベーションやエンゲージメントの向上を支援するとしている。

今回の指針発表に併せて、東京・日本橋のオフィス「ITOKI DESIGN HOUSE」では、「つむぐ（Timeless）」をテーマにリニューアルを実施した。

同オフィスでは、2025年3月10日（月）より「ITOKI SENSE 2025」を質感も含めて立体的に表現した「SENSE BOX」の展示を開催。3Dプリント専門のデザイン会社「積彩」とのコラボレーションによる最新の3Dプリント表現も披露する。

「ITOKI SENSE 2025」展示イメージ（左）、3Dプリント表現（右）

また同社では、2025年3月1日付で元ソニーの田幸宏崇（たこう・ひろたか）がチーフクリエイティブディレクターに就任。イトーキの強みである「Tech×Design based on PEOPLE」を進化させ、デザイン戦略の構築を一段と加速させる。

田幸は、「空間、プロダクト、テクノロジー、コミュニケーションはそれぞれ等しく必要なデザインエレメントであり、クリエイションの場においては、それらの融合こそが体験価値向上につながると信じています。オフィス空間はまさにその交差点であり、伝統と革新が融合するイトーキが提供できる空間とプロダクトのデザインには無限のポテンシャルが秘められていると感じています」と語った。