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7時間前
近年の地球温暖化の影響により、夏の暑さや冬の寒さは年々過酷さを増している。そんな季節には、自宅のエアコンを切らずに過ごす人も多いだろう。その一方で、電気代の高騰は私たちにとって悩ましい問題である。家庭で上手に節電をしたいが、こまめに家電の電源を切るぐらいしか思いつかないのが実情だ。
このような面倒な節電対策を自動で行い、なおかつ快適な空間を確保してくれるのが、横浜のスマートホームブランド Natureが開発したスマートリモコン「Nature Remo」の新モデル「Nature Remo Lapis(ネイチャーリモ ラピス)」である。
「Nature Remo Lapis」
同製品は「Nature Homeアプリ」を介して自宅の家電の運転状況を確認したり操作することができる。例えばエアコンの場合、「オートエコ機能」により、温度調節などユーザーの操作を学習して、部屋を快適な温度に保ちながら、自動で電力消費を抑えて節電を行ってくれる。さらに、自宅に誰もいない時間が長く続いたときにスマートフォンに通知してくれる「消し忘れアラート」や「熱中症アラート」機能、早朝や帰宅時の急激なエアコン稼働による大きな電力消費を避け、緩やかに設定温度を調整する「コスパ起動」などを搭載する。また、エアコンだけでなく、赤外線リモコンで操作可能な家電であれば、メーカーや年代を問わずスマートフォンからコントロールすることができる。多くの機能はスマートスピーカーと連携させることで、音声での操作も可能だ。
同社がこれまで手がけてきたNature Remoシリーズは、「存在感がない、考えさせない」ことを目指して、壁の色に馴染む白色を基調としたシンプルな四角い筐体をベースとしてきた。一方、Nature Remo Lapisでは、ガジェット感を払拭し自然界に倣った造形として「海辺の石」をモチーフとしている。この背景にあるのは、「Live with Nature(自然と調和するデザイン)」というコンセプトだ。目立たなくするのではなく、リビングなどの居住空間に馴染む形を目指した。
デザイナーの長尾は実際に海で拾ってきた石を3Dスキャンし、量産可能なシルエットを制作。なかでも石らしいテクスチャ感と、赤外線透過といった技術的な制約を考慮した素材選定には、多くの試行錯誤があったと言う。結果的に成形過程で5つの素材を混ぜることで自然がつくり出したような斑点や線が生まれ、従来のIoT機器にはないひとつひとつ違う模様が楽しめるデザインとなった。手に取ってみると程よい凹凸感が感じられる。今後の展開として、サイズに見合った重量感と電源の無線化にも期待したい。
自然がつくり出したようなテクスチャ感は、ひとつひとつ違う模様になっている
また、このデザインコンセプトはプロダクトデザインだけに留まらない。パッケージには砂浜をイメージしたモチーフを採用し、操作するアプリのグラフィックやアニメーションにも自然を感じさせる心地よさが演出されており、コンセプトに基づいた一貫したユーザー体験がデザインされている。