東京・虎ノ門ヒルズにあるアートギャラリー「art cruise gallery by Baycrew’s」では、日本人とオーストラリア人によるアーティストユニット 米谷 健＋ジュリアの作品展「CRYSTAL PALACE（クリスタルパレス）」が2025年3月16日（日）まで開催中。

米谷健＋ジュリアは、インスタレーションからパフォーマンス、立体、映像まで、さまざまな表現方法を駆使するアーティストユニット。環境問題や社会問題といったテーマを取り上げつつ、美的でユーモアあふれる作品に仕上げるのが特徴だ。

クリスタルパレス：万原子力発電国産業製作品大博覧会
©Ken + Julia Yonetani, Courtersy of the Artists and Mizuma Art Gallery

今回披露するのは、彼らの代表作であるウランガラスを用いたシャンデリアのインスタレーション「クリスタルパレス：万原子力発電国産業製作品大博覧会」。そのインスピレーション源は、1851年に開催された世界初の万博「ロンドン万国博覧会」の会場としてハイドパークに建てられた全面ガラス張りの巨大建造物「クリスタルパレス（水晶宮）」にある。

一方、彼らが生み出すシャンデリアは、一点一点に原発保有国の名前がつけられており、作品のサイズは各国の原発が生み出す電力の総出力規模^※に比例して決められる。

^※メガワット：IAEA資料参考

クリスタルパレス：万原子力発電国産業製作品大博覧会
©Ken + Julia Yonetani, Courtersy of the Artists and Mizuma Art Gallery

ウランガラスが放つ妖しくも美しい緑の光とともに、世界中で展開される産業政策と経済発展の影に存在する問題を私たちに問いかけている。