「フェミニズム × デザイン」で社会の当たり前を問い直す
書籍「デザインはみんなのもの」刊行

東京を拠点とする出版スタジオ トラブルメーカーズから、書籍「デザインはみんなのもの」が発売された。著者は、スイス・バーゼルを拠点とするデザイン・フェミニズム・政治のためのオンラインプラットフォーム「Futuress(フューチャーレス)」。

同書は、Futuressがこれまでに発表してきた約140本の記事のなかから、トルコ、ノルウェー、アメリカ、インド、パレスチナのフェミニストたちによる5本のエッセイを収録している。

たとえば、ムスリムのトルコ人の筆者は、身長150cmの小柄な祖母にとって、スマホから医療用マスクまで、身の回りのプロダクトデザインがいかに扱いづらいかを紹介し、そこに隠れたバイアスを読み解く。

ヒンドゥー教に基づく身分制度が残るインドの事例では、上位階級の人々・恵まれた人々だけがデザインの仕事を担うことの危険性を指摘する。また、ノルウェーのエッセイは、男性中心のデザイン業界では「シンプルが良い」というデザイン規範が重視される点に着目する。

フェミニズム×デザインの視点から、身近なデザインや私たちの社会の当たり前を問い直す「デザインはみんなのもの」。そこに綴られた希望と連帯のストーリーは、これからのデザインの可能性を示している。End

Design is for EVERYBODY デザインはみんなのもの

著者
Futuress
翻訳・デザイン
井上麻那巳
言語
日本語
サイズ
102mm × 162mm
ページ数
96ページ
定価
1,650円(税込)
詳細
https://troublemakersmag.square.site/product/design-is-for-everybody/5?cs=true&cst=custom