NEWS | アート
2024.11.25 14:20
「生活とアートの融合」をテーマに活動する東京・青山のアートセンター「SPIRAL(スパイラル)」は、新たな拠点「spiral art gallery」を名古屋市中区の名古屋松坂屋本館4F CENTRAL STAGE にて2024年11月20日(水)にオープンした。
同ギャラリーでは、スパイラルが 2000年から実施している公募型アートフェスティバル「SICF(Spiral Independent Creators Festival)」の出展作家をはじめ、多彩なアートや、クラフト、デザインアイテムなどを紹介。日々の暮らしのなかで気軽にアートと出会うきっかけを提供する。また、名古屋松坂屋との共同運営により、地元のアーティストを発掘するなど、名古屋・中京圏の新たなアートの発信拠点となることを目指している。
オープニングとして、3名のアーティストによるグループ展「私たちと生きる」を12月17日(火)まで開催中。美術作家・山本優美は、本物かと見紛うほどに布の質感や皺をやきもので表現している。身近な人が身に着けた衣服などをモチーフに、その人との思い出や感情を粘土に刻み、焼成することで、「記憶の痕跡」を永続的に留めようとする作品を披露する。
芳木麻里絵は、シルクスクリーンの技法を用いてインクを数百回も重ねて刷ることで、レースなどの立体的な表情や陰影をもつ版画を制作。その作品は、美しいだけでなく、下着やカーテンなど、私たちの生活に染み込んだレースの社会的文脈についても考えさせる。
そして、顔を隠した作家自身が登場する大久保如彌(おおくぼ・なおみ)は、絵画作品を通じて、裁縫という行為に染みついた「家」や「女性性」という固定観念に向き合いつつ、自己表現としての可能性について思考する。
衣類や服飾は、見て、買って、使って、一緒に暮らすものである。そんな私たちと共に生きる衣類や服飾に対する価値観を揺さぶる、3名の作品を楽しみたい。
私たちと生きる
- 会期
- 2024年11月20日(水)~12月17日(火) ※会期中無休
- 開催時間
- 10:00~20:00
※最終日17日は展示入れ替えのため18:00まで。 - 会場
- spiral art gallery
(愛知県名古屋市中区栄3丁目16-1 松坂屋名古屋店 本館4F CENTRAL STAGE) - 詳細
- https://www.spiral.co.jp/topics/topic/spiral-art-gallery-opening