パルコは、イギリスの元オリンピック男子飛び込み選手 トム・デイリー（Tom Daley）のニット作品を紹介する展覧会「Made with Love by Tom Daley」を、2024年11月25日（月）まで東京・渋谷PARCO 4F PARCO MUSEUM TOKYOにて開催中。パルコが主催するカルチャーフェスティヴァル「あいとあいまい」の一環として、同氏のニット作家としての側面を世界で初めて紹介する。

1994年生まれのデイリーは、2024年のパリ五輪で銀メダルを獲得など、イギリス代表の飛び込み選手として活躍。2020年の東京五輪では、競技会場でニットを編んでいる姿が話題となり、「編み物王子」として注目を集めた。

さらに、趣味としての編み物にとどまらず、ニットブランド「Made with Love by Tom Daley」を設立。ブランドの公式サイトではアパレル商品などを販売するほか、ニットレシピの書籍も出版している。また、同性パートナーとの子育ての様子を公表しており、多様性を象徴するアイコンでもある。

今回は、デイリーがこれまで編んできたニット作品のなかから、自身が選んだお気に入り約20点を展示し、展覧会開催を記念したオリジナルグッズも販売する。ニットを制作している際の穏やかな心持ちから、飛び込み競技に臨む前の緊迫した心持ちまで、同氏の心象風景を表現したカラフルなニット作品が満載だ。

空間デザインは、空間に関わるディレクションやデザインを行う笹倉ショクリイれなが担当。また、キービジュアルとグッズデザインは、グラフィックデザイナー 小池アイ子が手がけた。笹倉は展覧会のデザインに関し「今回の展覧会では、かしこまりすぎないことを念頭に置きました。編み物がもつ、コミュニティの広がりの可能性や、変化の激しい世の中で心身のバランスを良い方向に持っていくという側面を空間に落とし込んでいます。来場される方も考えすぎずに編み物の世界に入ってほしいです」とコメントしている。

「編み物は僕にとって人生の大切な要素であり、心を落ち着かせるものです。そして、自分自身を最大限に引き出してくれるものです。今回の展覧会を通じて、ものづくりの楽しさや編み物が心にもたらす心地よさを、できるだけたくさんの人とシェアしたいと思っています。」と語るデイリー。同展は、ニット制作を通じて得た人々との交流や癒しなど、編み物がもたらすポジティブなパワーややすらぎを私たちに教えてくれる。