東レ、「Ultrasuede® 2024 Automotive Collection」を発表
ウェルビーイングを実現するグリーンの車輛空間

「Ultrasuede® 2024 Automotive Collection」展示風景。Photo by Nacása & Partners Inc. Arai

素材メーカーの東レは、同社を代表するブランドである「Ultrasuede®(ウルトラスエード)」の車輌向けコレクション「Ultrasuede® 2024 Automotive Collection」を、2024年10月に東京・代官山のDAIKANYAMA GARDEN GALLERYで発表した。

Photos by Locofilm

ウルトラスエードは、植物由来の再生資源を粗原料の一部としたスエード調人工皮革。上質な手触りと美しい質感、発色の良さ、優れた耐久性や多彩なカラーバリエーションなど、機能性や意匠性の高さを兼ね備えているのが大きな魅力である。

「Ultrasuede® 2024 Automotive Collection」で披露されたウルトラスエードのコレクションラインナップ。

本コレクションから、その年を象徴する色「Year‘s color」を設定。今年のカラーには「グリーン」が選ばれた。「環境に優しい」「持続可能」「エコロジー」に配慮したいという想いと、テーマカラーを合わせた造語「GREENER」をベースに、自動車の内装空間におけるウェルビーイングを目指して、同素材の可能性を探求。同コレクションを彩る2つの色彩は、同社のデザイナーが生地の素材となるサトウキビの畑に赴いて得たインスピレーションを基にして生まれた。ほかにも印伝(羊や鹿の皮をなめして染色を施し漆で模様を描いた伝統工芸品)の職人とコラボレーションしたものや、豊かな質感や高い加工性を表現した特別なウルトラスエードが披露された。

植物由来の再生資源粗原料のイメージ。

また、展示会場の空間クリエイティブは、博展が担当。ミクロの視点と新しい価値を創造するブランドの姿勢を表現するとともに、来場者とのコミュニケーションを促すようなストーリーを感じさせる空間の演出を行った。

Photo by Nacása & Partners Inc. Arai

セル(細胞)をイメージしてつくられた什器は、組み替えて物を置いたり、座ることもできる。Photos by Locofilm

自動車の内部空間は、単に移動時間を過ごすだけではなく、社会の喧騒から離れ、安らぎや深い思考、癒しを感じられる空間にもなりうる。可視光線のなかで、最も目に優しく、私たちに安らぎと調和をもたらす色であるグリーンに包まれた車内で過ごすことで、運転者や乗客は、より快適な時間を過ごせるだろう。End