都会の真ん中に余白とアクティビティをもたらす
「Ginza Sony Park」2025年1月オープン

ソニーは、2013年にスタートした東京・銀座のソニービルの建て替えプロジェクトの最終形として、新しい「Ginza Sony Park」を2024年8月に竣工した。グランドオープンは2025年1月を予定している。

建築家の芦原義信が設計したソニービルは、「街に開かれた施設」をコンセプトに1966年にオープン。数寄屋橋交差点に面した角地には、10坪のパブリックスペース「銀座の庭」が設けられ、長年多くの人々に親しまれた。

今回のリニューアルでは、この「銀座の庭」を継承・拡張した「銀座の公園」をテーマに、地上5階・地下4階のビルを建設。高さをあえて周辺の標準的な建物の半分ほどに抑えることで、都会のなかに余白をもたらし、街や人に新たなリズムをつくりだす場の創出を目指している。

外観は、銀座の街では珍しい打ち放しコンクリートで、大らかでプリミティブな表情が特徴。壁面を覆うステンレスのグリッド状のフレームは、街とのゆるやかな境界を生み出し、その隙間から入り込む光は、地上の吹き抜け空間に木漏れ日のような変化をもたらす。また、さまざまなアクティビティを展開するファサードとして機能する。

一方で、芦原によるソニービルのユニークな建築要素も受け継がれている。たとえば、地上では数寄屋橋交差点からの動線を開放的な吹き抜け空間で受け入れ、地下では内と外を区切る扉や壁をなるべく設けずにシームレスに導線をつなぐ「ジャンクション建築」を実現。地下鉄コンコースの接続部には旧ソニービルの躯体を一部残すことで、建物の進化と歴史が垣間見える。

さらに、スキップフロアによって地上階のフロアを連続した空間でつなぐ「縦のプロムナード」を進化させ、地上の外部空間を取り込みながら、地下3階から地上5階(屋上)まで建物全体をつなげる新たな「縦のプロムナード」をつくり上げる計画だ。

こうしたソニービルからGinza Sony Parkへの継承・拡張のプロセスと1050日間の新築工事の記録は、映像や写真による「Ginza Sony Park プロジェクト展」として、Sony Park Miniにて2024年8月23日(金)から9月29日(日)まで展示される。End

Ginza Sony Park

所在地
東京都中央区銀座5丁目3番1号
フロア構成
地上5階、地下4階 ※地下4階は機械室など
オープン
2025年1月(予定)
敷地面積
707.42㎡
延床面積
4,390.39㎡
高さ
33.86m
設計
Ginza Sony Park Project
詳細
https://www.sonypark.com/

Ginza Sony Park プロジェクト展

会期
2024年8月23日(金)~9月29日(日)
時間
11:00~19:00(予定)
会場
Sony Park Mini
(東京都中央区銀座5丁目3番1号地先 西銀座駐車場地下1階)
詳細
https://www.sonypark.com/mini-program/list/056/