群馬県桐生市のコンセプトショップ「Purveyors（パーヴェイヤーズ）」で、木工作家 嘉手納重広（かでな・しげひろ）の個展が2024年8月4日（日）まで開催されている。

沖縄生まれの嘉手納は、23歳で上京し、長年にわたって木彫教室のアシタントを務めながら木工技術を習得。2010年に独立し、東京を拠点に独創的なアイデアの作品を生み出してきた。

その特徴は、釘や接着剤を使用せず、マグネットを用いることで得られる浮遊感にある。また、美しく調和したオブジェの各パーツは、鑑賞者の好みでアレンジ可能であり、作品に余白をもたらしている。

ドライフラワーベース

ドライフラワーベース

キーリング

今回の個展は、完成を求めない嘉手納のものづくりの姿勢にパーヴェイヤーズが共鳴したことで実現。その日の気分で置き方や飾り方を変えられる新作を披露するほか、オブジェ兼フラワーベースや普段使いのキーリングといった作品を展示・販売する。

柔らかで有機的な曲線と無重力感のある流体のオブジェで構成された、嘉手納の作品を手に取るまたとない機会である。