建築家 隈研吾が提案する
新しいサテライトオフィス「KuMO」

「KAGUの家」Photos by Imada Photo Service

隈研吾建築都市設計事務所が、2022年にスタートした新しいワークスタイルのプラットフォーム「Kuma Mobile Office(KuMO)」だが、北海道東川町と沖縄県那覇市に加え、岡山県真庭市でもオープンする。

同プロジェクトは、自然の中で働きながら、地域と深くつながるためのサテライトオフィスを全国に展開するものである。隈研吾建築都市設計事務所のスタッフが働くだけでなく、コワーキングスペースを兼ねているので、会員は自由に使用することができる。

KAGUの家」と呼ばれる北海道東川町の施設は、地元の木材を使用した建物である。共用のキッチン、トイレ、リビング、打合せスペースを備えており、ワークステーションとして最大12人が活動できる。

東川町は木工家具の町として知られ、同事務所と共同で棚と机が一体となった家具を開発。これらは耐震システムの一部として建築に嵌めこまれており、建築と家具との境界を取り払った実験的な施設となっている。

木材は北海道産、外壁は東川町の木をふんだんに使用。

木製棚と机が一体となったKAGUユニットによる地上2階建て、吹抜け空間にあるリビングスペース。

2階、ゆったりと配置された個々のワーキングスペース。

2階、打合せにも使用するテーブル席。

KKAAヒガシカワサテライト/Kaguの家 (18号・A棟)
利用定員:12名・面積:153.17㎡・ワークデスク数:12席(1階6席、2階6席)

焼き物の街として知られる那覇市壺屋の「SHAREtsuboya」は、コンクリートブロック造・3階建ての古いビルを改装したサテライトオフィス兼店舗である。

1階は、リカーショップ「LIQUID」とソーセージショップ「TESIO」からなる「LIQUID THE STORE」が入居。牧志公設市場などの市場エリアが隣接し、目の前には旧・農連市場(現・のうれんプラザ)があるなど、ストリートに開かれたスペースである。

2階のサテライトオフィスには、ワークデスク12席を用意。集中して仕事ができるカウンターを窓際に設置するとともに、中央部には小さな丸テーブルを並べることで、開放感のある空間となっている。

「SHAREtsuboya」昭和43年建設の建物を「サテライトオフィス+店舗」として再生。a

2階 オフィス:作業に集中できるよう窓際にカウンター、中央部に小さな丸テーブルを配置。

2階 オフィス:メインスペースと視覚的に連続する、ガラスで仕切られた打合わせスペース。

1階 店舗:「LIQUID THE STORE」

元の建物の名残であるコンクリートブロックに囲われる屋。上

目の前にある かつての農連市場(現・のうれんプラザ)とも連動する。

打ち合わせスペースは、ガラスで仕切ることにより、メインスペースと連続しながらも快適なミーティングが可能。3階のゲストルームは、オフィスと連携しており、ワーケーションとして那覇で働ける環境を提供している。End

KKAAナハサテライト/SHAREtsuboya
利用定員:12名・面積:56.22㎡・ワークデスク数: 12席