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2022.04.25 15:30
サステナブル・イノヴェイションへの取り組みを社会に実装し、変革へとつなげていくためのプラットフォーム「Sustainable Innovation Lab(SIL)」は、三重県尾鷲市と奈良県奈良市月ヶ瀬エリアで、「第二の自治システム」の構築を目指す新たな社会の仕組み「Local Coop構想」の実証プロジェクトを開始した。
少子高齢化が進む日本では社会保障費が年々増大し、自治体の財政基盤はかなり厳しい状況にある。そこで、この構想では、自治体だけに頼るのではなく、住民自らの意思決定や、地域における活動(事業)への関与を促進するために、自治体のサブシステムともいえる新たな自治の仕組みを構築するという。
住民同士の共助をはじめ、地域の環境保全、教育、経済、エネルギー、資源循環などに関する課題解決やインフラ整備などを、住民が自ら直接デザインできるようになることを目指している。
また、基盤となる自治システムづくりと並行して、持続可能なインフラ事業の開発にも取り組む。地域における公共的な事業をはじめとして、必要に応じた様々な事業に対し、企業のリソースをマッチングすることで、地域を支えるインフラ全体を最適化しアップデートしていくそうだ。
尾鷲市では、脱炭素と教育を中心とした未来「22世紀に向けたサステナブルシティ」の基盤となる仕組みづくりの実現を目指す。また、月ヶ瀬エリアでは、プロジェクトの拠点となる「(仮称)月ヶ瀬ワーケーションルーム」において、地域住民の課題を来訪する地域外の人材や企業と結びつけ、持続可能な地域社会モデルの構築を図るとしている。