ノルウェーの国立美術館がリニューアルオープン
6,500点以上を展示する北欧最大級の美術館

ノルウェーの首都オスロでは、北欧地域で最大級の美術館となるオスロ国立美術館が2022年6月11日(土)にリニューアルオープンした。

これまでオスロ市内に点在していた国立美術館群の4つのミュージアムが統合し、収蔵品は40万点以上、展示エリアは統合前の合計展示スペースの約2倍となる13,000㎡、総面積は54,600㎡を誇る。

2フロア・86の展示室にわたるコレクションでは、古代から現代までの美術・建築・デザイン・工芸をカバーし、6,500点以上の作品が展示。エドヴァルド・ムンクの貴重なコレクションのために「ムンクの部屋」を設け、最上階には壮大な企画展示スペース「ライトホール」を備える。

建物の設計を手がけたのは建築家 クラウス・シューヴェルク(Klaus Schuwerk)。低層の建築であり、オーク材やブロンズ、大理石などを使用し、ファサード全体はノルウェー産のスレートで覆うなど、何世紀にもわたって美術品を収蔵するための堅牢さと持続性を備える。環境にも配慮し、現行の建築基準と比較して、温室効果ガスの排出を50%以上削減できるそうだ。

また、広々とした屋上テラスやカフェ、ショップ、北欧最大の美術図書館も設置。各施設では、さまざまなワークショップや公開討論会、アーティストトーク、コンサート、上映会などのプログラムが予定されている。

▲カリン・ヒンスボー(国立美術館館長)

開館にあたり、同館の館長を務めるカリン・ヒンスボー(Karin Hindsbo)は、「美術館は、イメージの力について批判的に考えるよう私たちを誘う場所であると同時に、立ち止まり、内省する場所でもあります。私たちのビジョンは、あらゆる人がアートにアクセスできるようにすること、そして私たちの生きている時代と社会を反映させることです。これが成功すれば、美術館は社会で最も重要な出会いの場になると信じています」とコメントを寄せている。End