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2022.04.28 14:00
昨今では、微生物によって分解される性質である「生分解性」をもつさまざまな素材が開発されている。このほど米カリフォルニア大学サンディエゴ校の教授で分子生物学を専門とするスティーブン・メイフィールド(Stephen Mayfield)氏は、生分解性のあるサスティナブルなスニーカーを開発した。
当初は藻類を燃料に変えるプロジェクトだったそうだが、そこからソールとして使える高性能の生分解性ポリウレタンフォームを開発。さらに、すべて植物繊維でできた3Dニットのアッパー素材も開発して、100%生分解性シューズができあがった。
「Soleic」と呼ばれる植物ベースのこのソールは、アッパーも含めて、コンポストボックス、あるいは土や海の中で分解が可能。従来のソールと比べると、ゴミの問題を大幅に改善できるという。
メイフィールド氏は、このスニーカー「Pacific」を展開するブランド「Blueview」のCEOも務める。スニーカーは足にフィットするデザインで、通気性に優れ、素足でも靴下でも着用できるそうだ。さらに、オーガニックコットンのキャンバスでできたストラップは取り外し可能で、ローファーやスリッポンとして履くこともできる。
同氏が開発したフォーム「Soleic」については、石油が藻類に由来し、プラスチックが石油に由来することから、藻類油から生分解性のあるプラスチックを直接作ることを考えたそうだ。