ファッションブランドのオールユアーズは、着られなくなった自社製品を回収し、メンテナンスや修理を施し、再販売を行うことで製品寿命を伸ばすことを目指して、衣服を循環させてごみを生まない仕組み「環す（まわす）」を開始している。

これまではリペア／カスタムによって「一人の使い手」の範囲でモノを長持ちさせることに取り組んできたが、「環す」ではその考え方を拡張。「複数の使い手」をまたいでモノを長持ちさせるということに取り組んでいる。

その一方で、寿命をまっとうした衣服は、ごみにすることなく磁力を利用した有機物分解処理を行い、1日最大300㎏の衣服をおよそ200分の1の容積に減少させ、陶磁器や衣類、セメントなど次の製品の原材料として再生利用するそうだ。

2021年9月に正式リリースした「環す（まわす）」は、これまで合計で300点以上の自社製品を回収。そのなかで「オールユアーズの服だけでなく、他の着なくなった服も一緒に回収してほしい」というユーザーの声があり、このたび他社製品の回収を始めることになった。

この他社製品については、企業ユニフォームへの活用をはじめ、適切な活用方法を模索。VILLAGE INCが展開する群馬県みなかみ町の無人駅グランピング施設「DOAI VILLAGE」では、回収した他社製品に企業ロゴのプリントを施し、スタッフユニフォームとして試験導入した。今後はVILLAGE INCの全国各地の拠点への順次導入も検討されている。