パリで
「メゾン・エ・オブジェ」がスタート

1月18日からパリノール見本市会場で始まった「メゾン・エ・オブジェ」の1月展。今回は、例年以上に日本からの出展が目立ちます。

▲VIA(フランス創作家具振興会)のブースに招聘され、無機ELを使った多重螺旋形状の照明を展示したデザイナーの勝目祥二さん。形状を3段階に調整できる特性を持ち、「シャンデリアのように雰囲気を楽しんでほしい」と言います。

主催者の発表によればその数は80近くに上るとのこと。JETROが企画する「J style+」(トップ写真、会場デザインはトラフ建築設計事務所)にほうろう製品や雑貨などを扱う16社が初出展を果たすなど、旺盛な出展意欲からは海外市場の開拓にかける強い意気込みが伝わってきます。「アベノミクス」によって為替が円安に振れているのも、輸出ビジネスを手がける企業にとって追い風になっているのでしょう。

▲「Japan Creative」も「メゾン・エ・オブジェ」に初参戦。理事長を務める廣村正彰さんも会場に。後方に映った家具は、新作となるロン・ジラッド×藤里木工所 (岩手県) による簞笥。

日本のものづくりの復権が期待される2013年。競争の厳しい海外市場で大きなプレゼンスを得るためには、市場ニーズを把握し、コミュニケーションやPRも踏まえて新たな需要創造を行うことが不可欠です。その成果を示す場として、世界のインテリアシーンのトレンドが集うメゾン・エ・オブジェは格好の舞台なのかもしれません。メゾン・エ・オブジェの会期は22日(火)まで。

▲イタリアの新興家具メーカー「Discipline」のブースにて、自らが手がけた椅子に腰掛ける岩崎一郎さん。Disciplineからは、nendoによるキャンドルホルダーなども新作として発表されています。

▲会場の熱気とは裏腹に、外に一歩出れば周囲は真っ白な雪景色。とにかく「寒い」パリです。