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2021.03.10 17:00
岡山県岡山市のココホレジャパンは、小規模事業者の後継者課題を解決するプラットフォーム・サービス「ニホン継業バンク」を運営している。
この「ニホン継業バンク」は、地域ぐるみで継業に取り組むためのプラットフォーム。経済合理性を優先するM&Aでは承継の機会が与えられない地域の小さな仕事の本質的な価値を伝え、継ぎ手を探す「事業承継版・空き家バンク=継業バンク」である。
市町村は、それぞれ継業バンクを開設することで、地域の後継者課題を抱える事業者とともに、プラットフォーム上に継業の情報を掲載でき、事業の担い手を探すことができるようになる。
一方、「経営者になりたい」「伝統産業を継ぎたい」「地域の担い手になりたい」という「継ぎたい人」は、プラットフォーム上で「地域」「仕事」「継ぎ方」から希望する継業を探すことができる。
現在、継業バンクを開設しているのは、北海道三笠市、石川県七尾市、岐阜県郡上市、岡山県美作市、岡山県瀬戸内市。飲食業や宿泊業、ものづくり、農林漁業の情報を紹介しており、なかには「うさぎの楽園」の運営というものもある。
市町村側の年間利用料金は50万円(税別、特別区・政令指定都市は除く)で、記事制作・HPの更新、専用の管理画面の作成、啓発用チラシの提供、継業ガイドラインの提供、応募サマリーの配信、継業ネットワークミーティングといったサービスが受けられるという。
また、継ぎたい人側は、会員登録、応募、問い合わせなどのサイト利用は無料だが、現地の見学旅費や専門家への相談費用などは自己負担になるそうだ。
日本財団とImpacTechのスタートアップ支援プログラム「ソーシャル・チェンジ・メーカーズ」第4期生にも採択された「ニホン継業バンク」は、オンライン・プラットフォームを通じて、地域ぐるみで極小規模事業を承継・永続させるエコシステムの構築を目指している。