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2020.07.15 16:29
東京大学の染谷隆夫博士(大学院工学系研究科長・教授)の研究チームと大日本印刷は、独自の伸縮性ハイブリッド電子実装技術を進化させ、薄型で伸縮自在なフルカラーのスキンディスプレイと駆動・通信回路および電源を一体化した表示デバイスの製造に成功した。
この装置は、皮膚上に貼り付けたディスプレイに外部から送られた画像メッセージを表示できるコミュニケーションシステム。
曲面形状に追従できる伸縮性ハイブリッド電子実装技術で使用できる部品の選択肢が広がり、実用化に目途がついたため、この実証として、皮膚に貼って用いるスキンディスプレイの表現力を高めるようにフルカラー化した。
通信・駆動回路、電源を一体化したスキンディスプレイには、12×12個(画素数:144)の1.5mm角サイズのフルカラーLEDが薄いゴムシートに2.5mmの等間隔で埋め込まれている。全体の厚みは約2mmで、130%までの伸縮を繰り返しても電気的・機械的特性が損なわれないという。
曲がるだけのディスプレイは商品化済みだが、伸び縮みするディスプレイや皮膚に貼り付けることができるレベルの極薄ディスプレイは、研究開発段階の試作品が数件報告されているだけだそうだ。