MVRDVが手がける、2024年パリオリンピックの
アクアティックセンター設計案が解禁

▲© Engram

建築設計事務所 MVRDVは、2024年に開催されるパリオリンピックアクアティックセンターの設計案を公開した。

アイコニックなデザインのオリンピック会場はコストが高くなりがちで、開催都市に大きな負担をかけてしまうものだ。こうした傾向とは対照的に、MVRDVの設計案では地域のニーズにフォーカスして、近隣の接続を向上させながら、都市のなかに垂直公園と「呼吸する緑地」を作り出し、周辺エリアに溶け込ませることを目指している。

敷地はパリ郊外のサン=ドニで、東隣りには高速道路をはさんでスタッド・ド・フランス(フランス最大のスタジアム)があるなど、アイコニックな建築が並んだ一画である。一方、西側の協議整備区域に指定された「Plaine Saulnier」エリアの住民のために、歩道や緑地、施設の改善が求められている。

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同事務所の設計案は、こうしたニーズを受けて、両エリアを結ぶ大通りと歩道橋を設置。アクアテッィクセンターはシンプルな長方形として、屋内にはスポーツ施設のほか、クライミングやフィットネス、瞑想エリア、子供向けの水遊びエリア、コワーキングスペース、レストランなどを用意する。

中央には競泳・飛び込み用のプールがあり、最大6000人を収容できる観客席を整備。ファサードや屋根、舗装路などの外観はすべて、明るい色の低炭素コンクリートで仕上げ、エッジを緩やかに波打つようにしている。こうしたアプローチにより、新しい建物に布がかかったような印象を与え、周辺エリアになじむようになるそうだ。

また、屋根は緑が生い茂り、西側のファサードはスロープ状になっている。低木や草花のあいだを小道や階段が上に伸び、屋外の遊び場やレストランのテラス、クライミングウォールにアクセス可能。この垂直公園が整備されることで、「Plaine Saulnier」エリアに面したファサードに動きが生まれ、見た目に楽しく活気のある公共スペースが生まれるとしている。

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なお、アクアティックセンターの設計コンペでは、ブイグ(Bouygues)らによる設計案が勝利を収めている。End

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