伝統的なアラブ建築を現代のオアシスに反映される
ショッピングセンター、メキシコ建築設計事務所Sordo Madaleno Arquitectosの設計案が公開

メキシコの建築設計事務所 Sordo Madaleno Arquitectosは、アラブ首長国連邦の都市 アル・アインの新しいショッピングセンターの設計コンペで準優勝となったプロポーザルを公開した。

アル・アインは、この地域でもっとも多くのオアシスが集まるところだそうだ。こうした立地や気候、自然環境を活かすことで、従来のショッピングセンターを再考して、さまざまな施設を組み合わせたより大きなプロジェクトを提案することができるという。

同事務所は、オアシスや地元の灌漑システム(ファラジ)、植生、建築といった地域の特色を落とし込んだプロジェクトを構想。このコンセプトに沿って、伝統的なアラブ建築を現代的に再解釈し、この内陸の都市の自然の特徴が反映したデザインとした。

さらに、アートギャラリーを設けることで、ショッピングセンター内に新しい文化的・社会的な体験を追加。都会を避けてくつろぐことができる現代版のオアシスが生まれ、商業施設はより豊かなものになるだろう。

施設全体を覆う屋根は、伝統的なアラブ建築の要素を再解釈し、美しい形状のアーチが連なるモジュール式プレハブ屋根とする。さらに、多孔的にすることで、パッシブで自然な換気や採光を実現する。

また、オアシスのある大きなオープンスペースを中心として、商業エリアは馬蹄形の3階建てのボリュームに広がる。屋内通路は、上質のショッピング体験を生み出すために直線的にし、出会いの場となる中庭のそのあいだに設ける。このオープンスペースには、ファラジと地元の植物を使った小さいオアシスを形成している。End