NEWS | 建築
2020.04.22 14:50
韓国・巨済市の島にある海に面した「Jipyoung Guesthouse」は、地中に入りこむように低く地平線に溶け込んだデザインの宿泊施設である。
コンクリートで囲まれた建物は、暖かい光を取りこむために屋根が開かれている。そして、荒れた海や天候と対峙するよりも、慎ましく地中に沈みこんで穏やかな視線を周囲に投げかけているという。
設計を手がけたBCHO Architectsの構想は、地元の植物を大切にしながら、景観にくわえられた変化を元に戻すことだった。こうした取り組みのなかから、開口部を設けるアイデアが生まれた。
この開口部はそこに住む人のためのもので、道行く近所の人たちに平和と休息を与えるような場所とし、なおかつ地平線とその周辺の美しさを際立たせることを目指した。また、地面に溶け込む建築を作り出すことで、自然とのはっきりとした交わりや自然の散策ができるようにした。
さらに、この場所に住み家を守る者にとっても、各地からここに訪れる人たちにとっても、特別なものでなければならないのだ。ゆったりとしてシンプルで、周囲を見回してみたくなるような、そんな特別な場所であることを願ったそうだ。