スタンフォード大学が「チューブ式」ロボットを開発
災害時や地球外での活用を期待

▲Image credit: Farrin Abbott

スタンフォード大学の研究チームが新しいソフトロボットを公開した。安全かつ壊れにくく、本体は空気を入れたチューブでできており、これを膨らませば、電気や空気を使わずに形状を変えて移動することができるという。

ソフトロボットに従来のロボット工学の機能を取り入れた新しいタイプのロボットで、将来的には人間のそばで活動したり、重い物体を持ち上げたり、危険を回避できるようにすることが目標だ。

これまでのソフトロボットは、大きなコンプレッサーを取りつけたり、壁に設置したりしなければならず、それゆえ可動性がなかった。そこで、ロボットにあらかじめ空気を入れておくことを考えついた。

▲Image credit: Farrin Abbott

もちろん、空気を入れていない状態だとぐにゃぐにゃだが、膨らませることで三角形になる。1台の機械がチューブの両端をつかみ、あとの2つの機械がチューブに沿って動く仕組みで、角が動くことでロボット全体の形状も変化する。

さらに、この三角形をいくつか組み合わせ、モーターを調節することで、3つの面でボールを挟んだり、重心を移動させて全体を回転させるなど、さまざまな動作が可能だとしている。

研究チームは、従来のロボットでは難しい家庭や職場での柔軟な動作をしたり、災害時のツールとして使用したり、しぼんだまま宇宙へ運んで現地で膨らませ、複雑な地形に対応できるようになることを期待している。End