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2020.01.28 16:39
2019年4月に大規模な火災に見舞われたパリのシンボル・ノートルダム大聖堂。内部の模様は今のところ一般に公開されていないが、すでにその再建に向けて動き出しており、火災が起きた前と後の大聖堂の様子を収めたVR動画「Rebuilding Notre Dame」が作られた。
映像を制作したのはVRドキュメンタリー動画を手がけるTARGOで、Facebook傘下のテクノロジー企業・Oculus VRが展開するオールインワンVRヘッドセット「Oculus Quest」を装着して視聴することができる。
この作品は、火災を伝えるさまざまな言語のニュース映像のコラージュから始まり、火災前に撮影された映像と現在のノートルダム内部の光景をモンタージュすることで、劇的なコントラストの効果を生み出し、今後の再建に向けた課題について考えさせる内容になっているという。
TARGOのディレクター Chloé Rochereuilによれば、過去の映像は、TARGOが1年前に撮影したものだそうで、けっして古いものではない。それでも、火災後の映像と並置させることで、ノートルダムの歴史を語る貴重なアーカイブ映像になった。
そして、このVRのドキュメンタリー映像がノートルダムの美しさや脆さを伝え、現代社会における文化遺産の意味を考えさせることがねらいだと語る同氏。壊滅的な火災の後でもまだ大聖堂は残っており、これを希望のしるしとしてほしいとしている。